2006 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタグランジントランスポーターと細胞内外受容体を介する腫瘍増殖制御機構の解明
Project/Area Number |
18591743
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
野澤 宗裕 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 医学研究員 (90418707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 照久 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (10252040)
武田 正之 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
荒木 勇雄 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教授 (50252424)
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Keywords | 前立腺針生検検体 / laser capture microdissection / real-time PCR / 腎癌 / 膀胱癌 |
Research Abstract |
検体採取およびその検索について同意の得られた前立腺針生検標本をサンプルとしてreal-time PCRによるmRNAレベルの発現定量を試みた。採取された検体をOCT compound内に包埋しドライアイスで凍結保存後にクライオスタットで切片を作成し、これをHistogene staining kitで染色しlaser capture microdissection法により前立腺癌細胞、正常前立腺上皮細胞からのRNAを同一前立腺生検標本より抽出した。このあと、逆転写反応により作成したfirst strand cDNAをサンプルとしてgene specific primerを用いて、COX1,COX2,PGT, PGDH,β-actinについて定量的PCRを行った。いくつかの標本については良好な結果が得られたものの、RNAの収量が極端に少ないものや、house-keeping geneの定量結果も不良なものがいくつか存在したため、統計的処理を行うにいたらなかった。原因として、最初に得られた前立腺針生検検体そのものの経時的荒廃、採取後のサンプル処理によるRNA degradation、とくに染色によるdegradationが考えられた。採取された前立腺針生検検体は液体窒素で素早く凍結保存後速やかにその後の処理を行い、染色は、Histogene staining溶液の40倍希釈液による染色とした。また、その後のRNA抽出法や逆転写反応についてもより高効率なキットを用いて行うこととした。これらの改善により、前立腺針生検検体に関して、良好なRNAを生検検体から抽出し、real-time PCRによりmRNAレベルの発現定量をおこなう一連の方法は確立された。現在、前立腺生検標本のみならず、腎癌、膀胱癌標本に関しても定量分析中である。
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