2007 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌性尿路感染症対策としての抗バイオフィルム剤探索とその基盤技術の開発
Project/Area Number |
18591753
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
狩山 玲子 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40112148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門田 晃一 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60291473)
苔口 進 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10144776)
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Keywords | 緑膿菌 / バイオフィルム / 尿路感染症 / 抗バイオフィルム剤 / スクリーニング / クォーラムセンシング / 実験モデル系 / フローセル |
Research Abstract |
緑膿菌性尿路バイオフィルム感染症の予防法および治療法の確立を主要な目的として研究を遂行している。 岡山大学泌尿器病態学分野において使用しているin vitroバイオフィルム実験モデル系(キャピラリーフローセルシステム)は、GFP(green fluorescent protein)産生株・非産生株のいずれを用いても再現性のある実験系として、過去数年間に進化を遂げた。平成19年度は、共焦点レーザー走査型顕微鏡での観察において、ウォーターレンズを導入し、より高い倍率での観察が可能となった。 緑膿菌性バイオフィルムに対する阻害候補物質を探索するための新しいスクリーニング法を平成18年度に確立した。つまり、ペグ(細い短棒)付き96穴ポリスチレンマイクロプレートを使用して、人工尿中でのバイオフィルム阻害候補物質(緑膿菌におけるクォーラムセンシング[菌密度依存的遺伝子発現機構]の阻害剤として見出された17種の化合物)のスクリーニングを平成19年度も継続し、緑膿菌性バイオフィルムに対して濃度依存的に抑制効果を発揮する数種類の化合物を見出した。平成19年度にはキャピラリーフローセルシステム(人工尿中)においてそれらの化合物の評価を行った。その結果、スクリーニング法において最も抑制効果の高かった化合物は、キャピラリーフローセルシステムにおいて顕著なバイオフィルム抑制効果を示さないものの抗バイオフィルム剤としての有用性が示唆される成績を得た。 一方で、バイオインフォマティクス技術による非翻訳small RNA分子の文献検索を行い、候補化合物を見出した。
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Research Products
(6 results)