2008 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器癌に対するテロメラーゼ活性を標的とした新規ウイルス療法の開発研究
Project/Area Number |
18591754
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
賀来 春紀 Okayama University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60346426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 保友 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20237572)
藤原 俊義 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (00304303)
香川 俊輔 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00362971)
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Keywords | 尿路性器癌 / 遺伝子治療 / テロメラーゼ・プロモーター / 制限増殖型アデノウイルス |
Research Abstract |
本研究の目的は岡山大学において独自に開発されたテロメラーゼ・プロモーター発現腫瘍特異的制限増殖型アデノウイルス(以下テロメライシン:Telomelysin)と他の遺伝子との併用効果を検討し、新規腫瘍特異的制限増殖型アデノウイルス(Armed-Telomelysin:武装型テロメライシン)の作製する目的としている。H20年度は以下の研究を行った。 テロメライシンと新規抑制遺伝子Ad/REICとの併用療法の効果 各種前立腺癌細胞株(LMaP、 PC-3、DU45)にTelomelysinとAd-REICを同時感染させ、2剤の遺伝子治療の併用による抗腫瘍効果について検討した。in vitroにて前立腺癌細胞株LNCaPにTelomelysinとAd-REICを同時感染させ、2剤併用による抗腫瘍効果の増強が証明された。また、前立腺癌マウス皮下腫瘍モデルを用いて、TelomelysinとAd-REICとの併用による抗腫瘍効果の増強が認められた。しかし、前立腺癌細胞株PC-3、DU45においては著明な増強効果は認められなかった。癌抑制遺伝子であるREIC遺伝子との併用遺伝子治療を行うことで、Telomelysinの癌細胞における選択的融解効果に加えて、REIC遺伝子によるアポトーシス誘導作用、全身抗癌免疫賦活化効果などの抗腫瘍効果が加えられることが予想されるが、癌種によって効果は一定ではなく、新規ウイルスArmed-Telomelysin(Telomelysin-REIC)の作製に至らなかった。
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