Research Abstract |
マウス前立腺癌モデルに対するIL-12遺伝子治療と放射線併用療法における抗腫瘍効果を検討するため,マウス転移性前立腺癌細胞株である178-2BMAを用いたin vitro実験を行った.178-2BMAを10-cmプレートにて培養し,70%の細胞密度になった時点でマウスIL-12遺伝子発現アデノウイルスベクター及びマウスIL-12蛋白を感染させた.感染濃度はアデノウイルスベクターで0,25,50,100MOIとし,マウスIL-12蛋白で5ng/mlとした.感染24時間後に,各々の感染濃度の細胞に対し0,5,10,15Gyの照射量による放射線照射を行った.放射線照射後24時間-48時間の時点にて細胞数計測を行い,細胞毒性を評価した.細胞数は,高い感染濃度及び高い放射線照射量で減少する結果となった.放射線照射後48時間の時点においては,全てのベクター濃度及び放射線照射量の細胞より培養上清を回収し,ELISA法を用いてマウスIL-12産出量の定量を行った,また,100MOIの濃度でアデノウイルスベクターを感染させた細胞に同様に放射線照射を行い,放射線照射後48時間の時点にてTRIZOLを用いてRNAを抽出した. RT-PCR法によってRNAをcDNAに変換した後,アポトーシス関連遺伝子であるFas,Fas-L,及びTNF-αの同定を行った.同じく放射線照射後48時間の時点において,細胞をDAPIによって染色し,蛍光顕微鏡を用いたアポトーシスの計測を行った.放射線照射量の増加に伴い,アポトーシスの誘導が認められ,アポトーシス関連遺伝子も増加した.
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