2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスの手法を用いた腎細胞癌新規腫傷マーカー蛋白の探索
Project/Area Number |
18591772
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
岩村 正嗣 Kitasato University, 医学部, 講師 (20176564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 哲夫 北里大学, 医学部, 講師 (00306599)
前田 忠計 北里大学, 理学部, 教授 (90265728)
大石 正道 北里大学, 理学部, 講師 (40233027)
小寺 義男 北里大学, 理学部, 講師 (60265733)
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Keywords | 腎細胞癌 / プロテオミクス / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
本研究の目的はプロテオミクスの手法を用いて、腎細胞癌新規腫瘍マーカータンパク発見することである。平成18年度に、腎臓の癌部と正常部におけるタンパク質の発現量の違いをアガローズ二次元電気泳動法くを用いて検討し、5種類の蛋白質を新規腫瘍マーカー候補としたが、二れちの蛋白質については現在ウエスターンプロット法と免疫組織化学染色法を用いて確認実験を行っている。組織における検討と平行して腎癌患者血清を対象とした診断マーカー候補タンパク質ならびにペプチドの探索を行っている。タンパク成分に関しては抗体カラムにより血清中の約80%を締めるアルブミンと免疫グロブリンを除去した血清中の微量タンパク成分を再現性の良い逆相HPLCで25分画し、この分画物中のタンパク質をSDS-PAGEならびに二次元電気泳動で定量分析した。また、ペプチド成分に関しては北里大学理学部で開発したペプチド抽出法を用いて高効率に再現性良くペプチド成分を濃縮し、その成分をペプチド用の逆相HPLCカラムで60分画したものを質量分析計(MALDI-TOF MS)で分析した。その結果、タンパク成分において手術に伴い特異的に減少する7種類のタンパク質の同定に成功した。この中の2種類は現在までに腎癌との関係は報告されていない。今後、これらの蛋白質に対して特異的な抗体を購入または作成し、多数の患者血清を用いて、腫瘍マーカーとして有用性を検討していく。また、ペプチド分析の結果、同じく手術後に減少するペプチド1種類の検出に成功した。これに関しては現在同定中である
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