2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゴナドトロピンレセプターの新たな発現調節メカニズムの発見
Project/Area Number |
18591795
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中村 和人 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60332558)
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Keywords | LHレセプター / Molecular chaperone / GRP 78 |
Research Abstract |
ヒトLHレセプター(hLRH)の発現に対し、molecular chaperone(MP)が関与しているかについて先ず研究した。具体的には恒常的にLHRを発現している293 cellに、MPの中でもGRP 78(GRP)について特に検討を行った。293 cellにGRPをトランスフェクションして段階的に発現量を増やしていくと、LHRの発現量は増加していった。続いてGRPがLHRの細胞内での発現が増す機序を調べるために、^<35>Sを用いてpulse-chaseを行った。その結果、GRPはLHRの細胞内でのtraffickingに対してなんら影響を及ぼさないことが判った。さらにpercol gradientを用いてLHRの細胞内での局在について検討したが、特に大きな変化を生じなかった。 さらに実際の月経周期においてGRPがLHRの発現調節に関与しているかを検討したいところであるが、ヒトでの検体の採取が困難であることから、pregnentmare serum gonadotropin(PMSG)とhCGを利用してラットの偽月経周期モデルを作成し、その発現パターンを調べた。その結果、卵胞期に発現が増加し始め、さらにhCGを投与して排卵を促すことによりさらにGRPの発現が増加した。またin situ hybridizationによって卵巣内の局在を見てみると、GRPは顆粒膜細胞に強く発現しているようである。これらのことは、ヒトの月経周期においてもGRPが関与する可能性を示唆するもので、興味ある結果であった。
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