2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591796
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
久保田 俊郎 Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 教授 (50126223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 竜也 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助教 (80376748)
石川 智則 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助教 (50447489)
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Keywords | 精子 / 受精能 / 細胞内情報伝達系 |
Research Abstract |
【目的】配偶者間人工授精(AIH)においては、臨床成績に及ぼす要因として、総運動精子数や排卵誘発剤の併用の有無など、様々な報告がされている。しかし採精からAIH実施までの経過時間および禁欲日数に関する報告は意外に少ない。そこで今回我々は、採精からAIH実施までの経過時間および禁欲日数とAIHの臨床成績の関連について検討を行った。 【対象および方法】当院でAIHを施行した患者(449名・1054周期)を対象とした。平均年齢は夫37.1±4.7歳(24~51歳)、妻35.4±4.0歳(22~46歳)であった。密度勾配遠心法による精子の処理後、AIHを施行した患者を後方視的に検討した。また、採精からAIHまでの経過時間および禁欲日数別にそれぞれ妊娠率、精液所見を比較検討した。 【結果】(1)採精からAIH実施までの経過時間が長いほど、精液所見(運動率、総運動精子数)は有意に低下した。(2)今回の検討内における妊娠率には有意差が認められなかった。禁欲日数が長くなると精液量、濃度、精子数、運動精子数は有意に増加した。(3)運動率には差が認められなかった。(4)禁欲0~2日の群と比較し、3~7日と8日以上の群は有意に妊娠率が高かった。(5)禁欲3~7日と8日以上の間に有意差は認められなかった。 【結論】採精からAIH実施までの経過時間については、7時間の範囲内において臨床成績に差が認められなかった。禁欲日数については、禁欲期間を2日(48時間)以上持つことを指導する事が望ましい。
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