2006 Fiscal Year Annual Research Report
分娩中のヒト胎児血圧測定と児脳障害予防に関する臨床的・基礎的研究
Project/Area Number |
18591805
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鮫島 浩 宮崎大学, 医学部, 助教授 (50274775)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 靖之 宮崎大学, 医学部, 講師 (70336311)
窪田 力 宮崎大学, 獣医学部, 助教授 (80420652)
児玉 由紀 宮崎大学, 医学部, 助手 (30305081)
|
Keywords | 胎児心拍数モニタリング / 胎児血圧 / electro-mechanical / 神経学的予後 |
Research Abstract |
本年度は、臨床導入を目指したパイロット研究として、informed consentの得られた18名の妊婦(単胎、正期産)を対象に、分娩中のヒト胎児に児頭電極と酸素飽和度プローベを装着し、electro-mechanical differenceを連続的に記録し、胎児血圧を観察できる時間(%時間)、本法による合併症(装着手技による合併症、分娩停止、出血量の異常、帝王切開率、胎児心拍数モニタリングの異常)などを検討した。その結果、18症例中全例に連続記録が可能であり、胎児血圧観察時間はブローベ装着時間の82土11%(m±SD,range 54-98%)と高率であった。本法による遷延分娩はなく、また、1例に胎児心拍数モニタリング異常による帝王切開を合併した。全例、臍帯血のpHは7.2以上であり、児の神経学的予後も良好であった。分娩までの約2時間の観察期間中、electro-mechanical differenceに10%以上の変動を11例に認め、4例は延長(血圧低下)、7例は短縮(血圧上昇)、残りは変動を示さなかった。この血圧変化と児のApgar値、予後とに関連を認めなかった。以上から、本法は臨床応用可能で、合併症も少ないことが判明した。今後、胎児心拍数モニタリングの異常症例を主な対象として、electro-mechanical differenceの変動と児の短期予後との関連を検討することで、臨床応用の可能性をさらに検討する予定である。
|
Research Products
(2 results)