2007 Fiscal Year Annual Research Report
分娩中のヒト胎児血圧測定と児脳障害予防に関する臨床的・基礎的研究
Project/Area Number |
18591805
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鮫島 浩 University of Miyazaki, 医学部, 准教授 (50274775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 靖之 宮崎大学, 医学部, 講師 (70336311)
窪田 力 鹿児島大学, 獣医学部, 准教授 (80420652)
児玉 由紀 鹿児島大学, 医学部, 助教 (30305081)
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Keywords | electro-mechanical difference / 胎児血圧 / 胎児心拍数モニタリング / 非観血的連続血圧測定 / 胎児酸素飽和度 |
Research Abstract |
胎児血圧の連続測定と、未熟新生児の非観血的連続血圧測定の臨床導入を目指して予備的な臨床研究を行った。胎児血圧は、informed consentの得られた単胎、正期産の妊婦を対象に、分娩中のヒト胎児は頭電極と酸素飽和度プローベを装着し、electro-mechanical differenceを連続的に記録した。また未生児にも、親の同意を得た上で、通常用いている心電図と酸素飽和度からelectro-mechanical differenceを計測し、観血的血圧測定の結果と比較した。その結果、胎児では18症例中全例に連続記録可能であった。本法に伴う異常分娩はなく、また、全例、臍帯血のpHは7.2以上であり、児の神経学的にも良好であった。Electro-mechanical differenceに10%以上の変動を11例に認め、短縮(血圧上昇)し〓は、変動一過性徐脈の合併率が高く、カテコラミンによる血圧上昇が疑われた。また、未熟新生児7例いた結果、観血的測定法と有意な相関を示し、非観血的に、かつ連続して血圧の変動を観察できることが判明した。以上から、本法は胎児にも、未熟新生児にも臨床応用可能であり、合併症もなく、連続して〓圧の変動を観察できることが判明した。今後、胎児心拍数モニタリングの異常症例を主な対象として、electro-mechanical differenceの変動と児の短期予後との関連を検討することで、臨床応用の可能性らに検討する予定である。また、観血的血圧測定をすることなく、超低出生体重児の血圧を連続的に観察することで、児の予後改善に繋がるか、検討する予定である。
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Research Products
(5 results)