2007 Fiscal Year Annual Research Report
子宮頸部頸癌の進行に関与する遺伝子の同定と機能解析および分子治療への応用
Project/Area Number |
18591832
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
榎本 隆之 Osaka University, 医学研究科, 准教授 (90283754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 征巳 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60303963)
宮武 崇 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70448067)
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Keywords | 子宮頸癌 / TSC403 / HB-EGF |
Research Abstract |
子宮頸癌の浸潤・転移におけるTSC403の役割 (1)子宮頚癌において、PIK3CA遺伝子変異とTSC403遺伝子機能との相関を、RT-PCR法、direct sequence法にて解析した。結果、TSC403機能との関連は明らかでなかったものの、PIK3CA遺伝子の変異、及び増幅が頸癌の発生早期起こることを示した。この成果をCancer Letter誌上に公表した(2008 in press)。 HB-EGFによる子宮頸癌・間質相互作用の解明。 (1)細胞株移植での線維芽細胞効果の解析。頸癌細胞株と頸部間質線維芽細胞を混合してヌードマウスの皮下に移植し、混合移植が単独移植に比べ腫瘍形成を促進することを示した。免疫染色により、腫瘍塊中に線維芽細胞も癌細胞と共に増殖する像を確認した。以上より、頸癌の間質でHB-EGFが癌細胞に作用し、増殖を促進している事実を明らかにし、この成果を第59回日本産婦人科学会にて発表し、現在論文での公表の準備を進めている。 子宮頸癌におけるmRNAの発現の解析 (1)前癌病変であるatypical immature metaplasiaを用い、腫瘍性増殖をアンドロゲンレセプター遺伝子の不活化を利用して解析した。結果、新たな癌化径路としてatypical immature metaplasiaからの頸癌発生が明らかになった。この成果を、International Journal of Gynecological Pathology誌上に公表した(2007 Apr;26:180-7)。 腫瘍の網羅的なmRNA発現を解析するため、卵巣癌を選択し、mRNA発現をcDNA microarrayを用いて解析、腫瘍に関わるB7-H4遺伝子を同定した.子宮体癌において解析したところ、B7-H4が,低分化な悪性度の高い癌を判別するマーカーとなり得ることが示され、この成果をGynecologic Oncology誌上に公表した(2007Jul;106:119-27)。さらに、子宮頸癌でのB7-H4遺伝子発現解析を進めている。
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[Journal Article] PIK3CA gene mutations and amplifications in uterine cancers, identified by methods that avoid confounding by PIK3CA pseudogene sequences2008
Author(s)
Miyake T, Yoshino K, Enomoto T, Takata T, Ugaki H, Kim A, Fujiwara K, Miyatake T, Fujita M, Kimura T
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Journal Title
Cancer Letters (In press)
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