2007 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌が分泌する新規アポトーシス阻害分子の単離と抗癌剤耐性克服への応用
Project/Area Number |
18591843
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 哲二 Wakayama Medical University, 医学部, 准教授 (80275255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粉川 克司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80254548)
梅咲 直彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20106339)
宇都宮 洋才 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60264876)
八木 重孝 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60372869)
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Keywords | アポトーシス / 卵巣癌 / 抗癌剤耐性 |
Research Abstract |
平成18年度に大学動物実験室のマウス肝炎ウイルス汚染が発見され、飼育マウスを全頭屠殺した。半年間の観察期間後にもウイルス汚染が検出され、動物実験室閉鎖が1年間以上続いた。19年度後半には部分的に実験施設が再開さたので、一部の動物実験を再開していが、まだ結論は出ていない。そこで、研究方向転換を余儀なくされ、in vitro解析中心とした。途中で、研究代表者の交代があったため、研究成果発表がやや遅れているが、次年度内に公表される見込みである。 (1)細胞株M由来新規アポトーシス阻害分子(MAAS)の精製とその分子性状の解析:(1)MAASの精製:アポトーシス抑制活性を指標に細胞培養上清からアポトーシス抑制分子MAASの精製を行った。部分精製MAASの大半はモノクローナル抗体作製のためマウス免疫に用いた。原因不明だが細胞株MのMAAS分泌量が予想外に大幅減少し(培養液血清ロット差か?細胞株変異か?)、精製収量激減からN末端アミノ酸配列決定に不足しており、追加精製を継続している。効率良い精製法確立のために、部分精製品での生化学的な分子性状解析実験はほぼ終了した。(2)MAASに対するモノクローナル抗体の作製:精製MAASでマウスを免疫し、マウス脾臓細胞でハイブリドーマ作製予定だったが、動物実験室汚染事件で免疫済マウスは屠殺された。動物実験解禁次第、再開している。(3)MAASのcDNAクローニング:動物実験解禁次第、再開した。 (2)MAASによるアポトーシス抑制作用の分析:(1)各種細胞内シグナル伝達阻害剤を用いた、アポトーシス阻害機構の解析:動物実験中断のため、今年度は本実験が中心的研究成果となった。抗癌剤、放射線、Fas抗原刺激など各種細胞死誘発刺激の細胞培養実験系に部分精製MAASを添加し、細胞内シグナル伝達系の変化をwestern blot解析した。シグナル伝達阻害剤を用いて、MAAS効果の阻害が可能かどうかを検証した。同時に抗癌剤耐性化変異M細胞株の解析を行った。成果については、論文執筆中である。(2)中和抗体の作製とその阻害による癌細胞増殖阻害実験:動物実験室の汚染事件のため中和抗体樹立が完了せず、実験は中断し、次年度に再開予定である。(3)MAAS受容体に対するモノクローナル抗体の作製、および(4)MAAS受容体のcDNAクローニング:動物実験解禁次第、再開する。
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