2006 Fiscal Year Annual Research Report
喉頭の多機能性運動を発現する神経ネットワーク機構の解析
Project/Area Number |
18591859
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中澤 健 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (10312943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅崎 俊郎 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (80223600)
下山 一郎 千葉大学, フロンティアメディカル工学研究開発センター, 教授 (60115483)
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Keywords | 脳・神経 |
Research Abstract |
本研究は多様な喉頭運動出力を発現する中枢パターン生成機構のメカニズムを解明することを目的とした。喉頭運動ニューロンに対し、呼吸運動あるいは上気道反射の運動指令が、どのような時間パターンで入力されているのかについて、電気生理学的アプローチを用いて解析を行った。実験には非動化除脳ネコを用い、喉頭求心性入力である上喉頭神経の電気刺激を行って非動化嚥下を誘発した。非動化時の安静呼吸および嚥下活動は、横隔神経、腹筋神経、反回神経、迷走神経咽頭枝の神経電図活動により同定、モニターした。延髄疑核領域に微小ガラス管電極を刺入し、同側反回神経刺激に対する逆行性応答が得られる喉頭運動ニューロンの細胞内電位を記録し、安静呼吸時、嚥下誘発時における膜電位変化と運動出力パターンとの相関を解析した。吸気相に脱分極を示す吸気性喉頭運動ニューロン(ILM)と、呼気相に脱分極を示す呼気性喉頭運動ニューロン(ELM)の2種類のニューロン膜電位が記録された。ILMは、安静呼吸時では呼気相前半に、嚥下時では咽頭期嚥下相に過分極性変化がみられ、一方ELMは、安静呼吸時では吸気相に、嚥下時では咽頭期嚥下相の初期に過分極性変化がみられた。さらにC1電流をニューロン内に流すことにより、ILMとELMにみられたこれらの過分極性変化において、逆転電位の出現が認められた。これらの結果、安静呼吸時および嚥下誘発時におけるILMとELMの過分極性膜電位変化は、premotorニューロンからの抑制性入力に由来することが明らかとなった。
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