2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗利尿ホルモン投与による聴覚低下動物モデルにおける蝸牛血管条、外側壁病変の解析
Project/Area Number |
18591885
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Research Institution | Kitasato University School of Medicine |
Principal Investigator |
長沼 英明 Kitasato University, 医学部, 講師 (00198342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山科 正平 北里大学, 医学部, 名誉教授 (90013987)
河原 克雅 北里大学, 医学部, 教授 (70134525)
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Keywords | Arg-Vasooressin / 血管条 / 中間細胞 / 浮腫 / 内リンパ水腫 / 聴力低下 / 酸素分圧 / メニエール病 |
Research Abstract |
本年度もArg-Vasopressinの投与に伴う聴覚の機能低下モデルにおける蝸牛血管条、外側壁病変を解析する目的で、1)形態学的変化、2)生理学的変化について検討した。 1)形態学的変化Wistar系ラットに0.02units/gのArg-Vasopressinを腹腔内に投与し、1時間後の蝸牛血管条の形態を電顕的に観察した結果、中間細胞の細胞内浮腫を認めた。これまでの我々の研究で、Arg-vasopressinの投与後の聴覚の機能低下は、この現象で説明できる可能性がある。中間細胞の細胞内浮腫の結果、組織全体の循環障害が生じ、酸素分圧が低下がおこり、Na-KATPaseの機能低下を介して、各種のイオン代謝に障害が生じたために、血管条機能が低下し、これが聴覚の低下を招いたものと考察した。 2)生理学的変化Wistar系ラットに0.02units/gのArg-Vasopressinを腹腔内に投与後蝸牛血管条の組織内酸素分圧を生物組織内酸素分圧連続測定装置、酸素電極POE-023517KNを用いて測定を行っているが、現在、徐々に安定した結果が得られてきた。これまでの結果では、Arg-Vasopressinを腹腔内に投与後に、約5-10mmHgの組織酸素分圧の低下が認められている。今後dataを積み重ね、蝸牛血管条の組織内酸素分圧が低下していることが証明できれば内リンパ水腫関連疾患のみならず、現在原因不明とされる突発性難聴の聴力低下のメカニズムを明らかにできる可能性があり、今後の研究結果が期待される。
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Research Products
(4 results)