2006 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部進行癌に対する硼素中性子捕捉療法術前照射の有効性
Project/Area Number |
18591898
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
粟飯原 輝人 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30268619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平塚 純一 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (30192298)
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Keywords | 進行頭頸部癌 / 硼素中性子捕捉療法 / 術前照射 / T / N比 / ^<18>F-BPA PET |
Research Abstract |
目的 頭頸部領域は機能上・美容上その温存が重要であり、この部位の癌を正常組織の損傷のない方法で治療可能であれば、高いQOLが期待できる。我々は2003年10月から、再発頭頸部癌12症例に棚素中性子捕捉療法(boron neutron capture therapy : BNCT)を行い、10例がPR以上という優れた抗腫瘍効果を証明した。しかし再発癌という性質上遠隔転移での死亡症例が多く、我々はこの高い局所制御を生かすには、初期治療の一つとしてBNCTを行う必要があると考え、頭頸部進行癌に対して手術を前提とした術前照射としてのプロトコルを当大学倫理委員会の承認を得て追加をしている。進行頭頸部癌では、手術適応が無い場合、または手術可能でも術後の機能喪失やQOLの低下が大きいは重大な問題となる。本研究はその様な進行頭頸部癌に対する術前照射としてBNCTの可能性を検討することを目的とする。 方法 頭頸部がん患者で手術での制御が困難な症例、あるいは初回治療としての手術がその後の患者QOLに著しい悪影響をきたす可能性が高い症例でBPAの腫瘍/正常組織集積比(T/N比)が2.5以上を対象とする。 BNCT実施日から4-8週間後に手術日を設定し、治療前の仮想の摘出範囲(A)を設定する。^<18>F-BPA PET画像から腫瘍のT/N比を測定する。照射線量は、病巣周囲の正常皮膚照射量が15Gy-Eq以下となる条件で決定する。治療効果は、照射4週間後に視診と画像診断で行う。この時点で摘出範囲(B)を決定する(腫瘍組織が消失した場合は手術を中止する)。術後の摘出範囲を(C)とする。以上の(A)〜(C)の切除範囲を臓器温存の観点から比較すると同時に、照射前^<18>F-BPA PET画像のT/N比と残存部位の位置関係、腫瘍の組織学的な抗腫瘍効果を判定し総合的な効果を検討する。
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Research Products
(3 results)