2007 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌におけるガラニンおよびガラニンレセプターの意義
Project/Area Number |
18591903
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
小川 徹也 Aichi Medical University, 医学部, 准教授 (40334940)
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Keywords | 頭頸部癌 / Gタンパク共役型受容体 / シグナル伝達 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
平成19年度は主に愛知医科大学において研究を行った。愛知医科大学において摘出された頭頸部癌標本を用い、免疫組織学的手法にて検討を行った。平成19年度はガラニンレセプター1とガラニンレセプター2の発現の差異を中心に検討した。その結果、標本上正常組織ではどちらも発現が同様に見られることが多かった。しかしながら病変部位ではガラニンレセプター1の発現が低下し、逆にガラニンレセプター2が強く発現していることが判明した。この結果はガラニンレセプター1が癌抑制遺伝子として働き、さらにガラニンレセプター2が癌遺伝子として働いているのではないかという我々の仮説を肯定的に捉えうる結果であった。さらに我々は耳下腺悪性腫瘍標本を用いて、耳下腺組織におけるガラニンレセプターの発現を確認した。その結果、耳科腺組織に於いてもガラニンレセプター1と2の発現を確認した。また同一腫瘍内に低悪性病変と高悪性病変が混在している症例を用いて検討を行った。その結果、低悪性病変ではガラニンレセプター1の発現はガラニンレセプター2の発現と比べて高かった。しかしながら高悪性病変では逆にガラニンレセプター1の発現はガラニンレセプター2の発現と比べて低かった。この結果はやはりガラニンレセプター1が癌抑制遺伝子として働き、さらにガラニンレセプター2が癌遺伝子として働いているのではないかという我々の仮説を肯定的に捉えうる結果であった。今後更なる検討が必要と思われる。
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