2006 Fiscal Year Annual Research Report
加齢黄斑変性の新しい治療評価系としての家兔眼実験モデルの開発
Project/Area Number |
18591929
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
安川 力 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00324632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70191963)
櫻井 英二 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30305528)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / リポフスチン / ドルーゼン / 脈絡膜新生血管 / 家兔 / 動物モデル / 網膜色素上皮 |
Research Abstract |
加齢黄斑変性の確実な危険因子である「加齢」により眼内にまず起こる変化は、網膜色素上皮(RPE : retinal pigment epithelium)細胞内へのリポフスチンの蓄積である。リポフスチン内に多く存在すると考えられる最終糖化産物(AGE : advanced glycation end products)からなる微粒子を作製し家兔の網膜下に注入したところ、投与1週目にはAGE微粒子はRPE細胞の貪食作用によりRPE内に移行しており、リポフスチン蓄積と類似した状態となった。4週目には加齢眼で認めるドルーゼンと類似した沈着物を認めるようになり、組織的にはドルーゼン様沈着物の他に、時に網膜下およびRPE下の脈絡膜新生血管、遊走してきたマクロファージを認めた。このリポフスチン蓄積模倣による家兔眼加齢黄斑変性モデルは、リポフスチンの病態への関わりを解明する上で有用であると考えられた。次に、このAGE微粒子のin vitroにおける網膜色素上皮細胞への影響についても検討した。培養網膜色素上皮細胞に細胞数の100倍の微粒子を投与すると、すべての細胞内に複数の微粒子が貯留しているのが認められた。この状態で24時間培養後、細胞活性の変化は、AGE微粒子投与群、コントロール微粒子投与群、非投与群で差は認められなかった。細胞接着能、細胞増殖能に関しても各群で有意差は認められなかった。また、細胞内での各微粒子の動態を観察すると、いずれの微粒子も細胞内から消失する傾向があったが、AGE微粒子の一部は細胞内に長く滞留していた。以上より家兎の加齢黄斑変性モデルは急性反応に由来するものではなく、慢性的な効果であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)