2008 Fiscal Year Final Research Report
Genetic screening of retinopathy of prematurity and its association in the Wnt signaling pathway
Project/Area Number |
18591938
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
HIRAOKA Miki Nippon Medical School, 医学部, 講師 (80246983)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Keywords | 眼科学 / 遺伝疫学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、未熟児網膜症の症例の遺伝子解析を行い、未熟児網膜症の内的な発症因子の関与を検討するものである。 特に網膜の血管構築に重要であるWntシグナル系に作用するND(Norrie disease)遺伝子、FZD-4(frizzled-4)遺伝子、およびLPR5 (low-density lipoprotein receptor related-protein 5) 遺伝子について、重症未熟児網膜症の検体で遺伝子解析を行った。 各症例のゲノムDNAを抽出し、目的遺伝子のエクソン部分をPCR法にて増幅し、得られた産物の塩基配列を同定した。 その結果、ノリエ病遺伝子については翻訳領域には全例変異はみられなかったが、5'側の非翻訳領域に変異があるものが一例あった。 このことはノリエ病遺伝子の発現の調整に異常をきたしている可能性が示唆された。 FZD-4遺伝子については、アミノ酸翻訳全領域と5'側の非翻訳領域の解析を行ったが、遺伝子変異を持つ症例はみられなかった。 LPR5遺伝子は翻訳領域が23エクソンに及ぶ長い遺伝子である。 その全てのエクソンについて、全例の塩基配列の同定を行った。 その結果、複数症例でヘテロな遺伝子変異が見いだされた。 これらのうち、新規の変異であるか、またこの変異によってアミノ酸の配列が変わるかについて、現在解析中である。 今まで未熟児網膜症の発症には出生時の状態や出生後の酸素投与などの環境因子が要因と考えられてきたが、本研究の結果から内的因子、特に遺伝子の異常が本症の発症に寄与している可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)