2007 Fiscal Year Annual Research Report
涙液のメタボローム,プロテオームによるドライアイの病態解析
Project/Area Number |
18591947
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
山田 昌和 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 東京医療センター(臨床研究センター)・視覚研究部, 部長 (50210480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 弘嗣 国立病院機構, 東京医療センター(臨床研究センター)・視覚研究部, 研究員 (60286565)
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Keywords | 蛋白質 / プロテオーム / 分析化学 / 生体分子 / 脂質 |
Research Abstract |
ドライアイ患者の涙液中の脂質あるいは蛋白バイオマーカを高速液体クロマトグラフィー/質量分析システムを用いて検討した。涙液の採取にはシルマー試験紙を用い、5マイクロリットル程度の微量試料から脂質と蛋白を抽出して各々の分析を行った。脂質分析にはカラムスイッチング3溶媒グラジエントHPLC/イオントラップMS法を用い、涙液中性脂質(コレステロールエステル、ワックスエステル)とリン脂質を分析した。この方法により涙液のリン脂質の多量成分を検出できるようになった。分子種組成は非常に複雑であったが、モノエン脂肪酸を含む分子種が主に検出された。蛋白に関しては試料をトリプシン消化し、分解産物であるペプチドをHPLCで分離、質量分析計でアミノ酸配列を決定し、Mascotソフトウエアによるランク付けを行った。正常者とシェーグレン症候群に伴うドライアイ患者の涙液を分析した結果、正常でスコアが高い蛋白としてリポカリン、zinc alpha2 glycoprotein, prolactin-inducedproteinがランクされ、逆にシェーグレンでスコアの高い蛋白としてcomplement C3とgelsolinがランクされた。complement C3に関してはELISA法で涙液中濃度を測定したところ、シェーグレン症候群では正常対照に比べて有意に高い値を示すことが定量的に確認された。こうした涙液中の脂質、蛋白の網羅的解析を進めていくことによって、ドライアイのバイオマーカや新しい治療の標的分子の同定が可能となるものと考えられた。
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Research Products
(46 results)
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[Journal Article] New grading system for the evaluation of chronic ocular manifestations in patients with Stevens-Johnson syndrome.2007
Author(s)
Sotozono C, Ang LP, Koizumi N, Higashihara H, Ueta M, Inatomi T, Yokoi N, Kaido M. Dogru M, Shimazaki J, Tsubota K, Yamada M, Kinoshita S.
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Journal Title
Ophthalmology 114
Pages: 1294-1302
Peer Reviewed
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