2006 Fiscal Year Annual Research Report
顔面口腔領域での難治性疼痛発症・維持における一次求心性線維の果たす役割について
Project/Area Number |
18592030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
米原 典史 奥羽大学, 薬学部, 教授 (70124534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 元秀 大阪大学, 歯学研究科, 助教授 (70192169)
高田 芳伸 奥羽大学, 薬学部, 教授 (40119590)
阿部 賢志 奥羽大学, 薬学部, 講師 (60405991)
古山 昭 奥羽大学, 薬学部, 助教 (80364454)
八巻 史子 奥羽大学, 薬学部, 助手 (60433562)
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Keywords | ニューロパシー / グルタミン酸 / グルタミン酸受容体 / 一酸化窒素 / 下歯槽神経 / マイクロダイアリシス / 疼痛行動 |
Research Abstract |
グルタミン酸は、一次求心性線維の重要な情報伝達物質である。この受容体にはイオンチャネル型グルタミン酸受容体と代謝調節型受容体が存在し、特に前者は、複数のサブユニットから構成されている。病態痛(神経因性疼痛:ニューロパシー)発症時にはそれぞれのサブタイプが相互にネットワークを形成し、痛覚過敏・アロディニアの発症に関わっているものと考えられる。本研究では、顔面口腔領域での難治性疼痛発症・維持における一次求心性線維の果たす役割について、難治性疼痛発症モデル動物を作成し、一次求心性線維の主な情報伝達物質であるグルタミン酸ならびにその受容体の動態を指標として検討した。難治性疼痛発症モデル動物の作成:下歯槽神経をクロミック製縫合糸で、結紮しニューロパシー発症動物を作成した。行動薬理学的検討;ニューロパシーは、イオンチャネル型グルタミン酸受容体拮抗薬ならびに、一酸化窒素合成阻害薬により抑制された。生化学・分子薬理学的検討:一次求心性線維中枢端(痛覚伝導路第一次中継核:三叉神経脊髄路核尾側亜核浅層領域)での侵害刺激に伴うグルタミン酸遊離量の変動をマイクロダイアリシス法により測定した。第一次中継核での侵害刺激に伴うグルタミン酸の遊離量は、、正常動物に比ベニューロパシー発症動物では有意に増加していた・組織化学的検討:一酸化窒素合成酵素の抗体を用い組織免疫化学的に、第一次中継核での一酸化窒素合成酵素の量的変動を検討した。ニューロパシー発症動物では、正常動物に比べ、一酸化窒素合成酵素を含む神経細胞の数が著明に増加していた。 これらの事実は、痛覚伝導路第一中継核で一次求心性線維と二次ニューロン間での情報伝達物質であるグルタミン酸が、ニューロパシー発症に重要な役割を果たすことを示唆している。一酸化窒素はグルタミン酸とその受容体の働きを修飾しているものと考えられる。
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Research Products
(6 results)