2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌細胞における癌転移抑制遺伝子Nm23と分子シャペロンの相互作用の解析
Project/Area Number |
18592044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
加茂 政晴 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (40214564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帖佐 直幸 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80326694)
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Keywords | 癌転移抑制遺伝子 / 口腔扁平上皮癌 / 分子シャペロン / 転移 / アノイキス / ガレクチン |
Research Abstract |
1.癌転移抑制遺伝子であるNm23は、8種類のファミリーが知られている。口腔扁平上皮癌細胞であるHSC-2およびHSC-3では、Nm23-H1およびH2の2種類の発現がプロテオーム解析により確認された。またH1およびH2の発現量は両細胞間で大きな違いは認められなかった。 2.相互作用解析:(1)発現ベクターの作製:H1に対してはHisタグ、H2に対してはFlagタグを付加レた発現ベクターを作製した。(2)トランスフェクション:発現効率を検討した結果、大腸菌およびHEK293細胞に導入させてそれぞれのタンパク質を発現きせた。(3)融合タンパク質の発現:タグに対する抗体とNm23の抗体を用いたウエスタンブロッティング、および精製後LC-MS/MS質量分析計により正常に発現していることを確認した。(4)発現させたタンパク質について、蛍光抗体を用いて細胞内局在性を調べた結果、いずれも主として細胞質で発現が認められた。(5)アフィニティクロマトによる標的タンパク質の精製:発現させたNm23タンパク質を精製後、HEK293細胞を用いたpull-down assayを行い、標的タンパク質の精製を行った。(6)質量分析法のよるタンパク質の同定:標的タンパク質をSDS-PAGEにより分離した後、各バンドをin-gel digestion後LC-MS/MSにより解析を行った。その結果、各々20〜30個のタンパク質が同定された。 3.上皮由来腫瘍細胞の転移能に重要なアノイキスによる細胞死ついて、HSC-2およびHSC-3細胞で比較したところ、HSC-2細胞がアノイキス感受性であることが見出された。そこで両細胞のタンパク質を比較すると、galectin-1がアノイキス耐性であるHSC-3細胞に多く含まれていることが示された。今後は、galectin-1の機能についても研究を行う予定である。
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Research Products
(2 results)