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2007 Fiscal Year Annual Research Report

口腔内細胞の生存・再生に関わる唾液ヒスタチンとToll様受容体シグナルの解明

Research Project

Project/Area Number 18592051
Research InstitutionMatsumoto Dental University

Principal Investigator

今村 泰弘  Matsumoto Dental University, 歯学部, 講師 (00339136)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤垣 佳久  松本歯科大学, 歯学部, 助手 (80367523)
王 宝禮  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20213613)
宇田川 信之  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
Keywords唾液タンパク質 / ヒスタチン / Toll様受容体
Research Abstract

歯周疾患の原因として環境要因が挙げられ、歯周病原因菌の刺激により歯と軟組織への付着破壊、結合組織や硬組織である歯槽骨などの破壊を引き起こす。これらの現象は宿主細胞間の複雑な相互作用によって惹起され、慢性炎症性疾患となる。
ヒスタチン(HTN)は、抗カンジダ菌作用、う蝕原因菌増殖抑制、歯周病原菌由来コラゲナーゼ阻害活性を有し、自然免疫に関する唾液蛋白質である。口腔内細胞は絶えず唾液(蛋白質)に曝されており、特にHTNの宿主に対する生理的意義や宿主因子との相互作用については、殆ど明らかにされていない。これまでに、細胞内新生蛋白質の立体構造形成、変性蛋白質のリフォールディングや凝集阻害、分解排除に関わる熱ショック蛋白質の1つであるHSC70にHTNが結合すること、HTNはendocytosisによりヒト歯肉線維芽細胞(HGF)内に取込まれ、HTN/HSC70複合体が熱誘導により核内に移行すること、並びにHGFのDNA合成や生存維持を促進させることについて明らかにした。熱ショック蛋白質(HSP60,70など)はマクロファージなどに存在するToll様受容体(TLR)のリガンドとなり、炎症性サイトカインを産生する。一方、HSC70がTLRのリガンドとなり、シグナル伝達が行われるのかどうかは明らかにされていない。そこで、TLR4/CD14/MD-2発現HEK293細胞にHSC70を加え、ルシフェラーゼアッセイを行ったところ、NF-κBの活性化が認められた。また、予めHSC70にHTNを結合させた複合体について同様に解析したところ、NF-κBの活性化がHTN容量依存的に低下した。これは、HSC70によるTLRシグナルをHTNが抑制することを示し、HTNによる抗炎症作用が考えられた。この現象について、現在、更に詳細な検討を行っている。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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