2006 Fiscal Year Annual Research Report
舌解毒酵素陽性病変のメチル化異常と舌前がん病変としての意義に関する研究
Project/Area Number |
18592076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
田中 卓二 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40126743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 茂幸 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60187648)
甲野 裕之 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (20221236)
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Keywords | 癌 / ゲノム / 細胞・組織 / 動物 / 口腔 |
Research Abstract |
舌発癌過程におけるDNAmethylationプロファイルを知る目的で、実験を行った。6週齢雄性rasH2マウス5匹に4-NQO(20ppm)を8週間飲水投与し、30週齢で屠殺した。発生した舌腫瘍(乳頭腫4例、扁平上皮癌3例)、高度異形成8例および非病変部舌粘膜5例のmethylationを検索した。実験終了時に得られた舌をホルマリン固定後、パラフィンブロックを作製し、HE染色標本にて病理診断を行い、次いで、作製した10μmパラフィン切片からDNAを抽出した。DNA methylationの解析は、multiplex methylation specific PCR(MSP)法でp14^<ARF>、p16^<INK4a>,Apc、GSTP遣伝子を、conventional MSP法にてcyclin D2遣伝子で行った。その結果、非病変部舌粘膜5例では、Apcで1例にmetllylationをみたが、p14^<ARF>、p16^<INK4a>、GSTP、cyclin D2にはmethylationをみなかった。高度異形成8例では、p14^<ARF>で3例に、p16^<INK4a>で1例に、Apcで3例に、GSTPで1例、eyclin D2で1例にmethylationをみた。乳頭腫4例では、p14^<ARF>で1例に、p16^<INK4a>で1例に、Apcで2例に、GSTP1例にmethylationをみたが、cyclin D2にmethylationはなかった。一方、扁平上皮癌3例では全例に、p14^<ARF>、p16^<INK4a>、Apc、GSTP、cyclin D2のmethylationをみた。以上のごとく、舌発癌過程で異なるmethylationプロファイルが観察され、特にApc、cyclin D2のmethyaltionの頻度が病変の進行に従い増加する傾向が窺えた。しかし、解析病変数が少ないため、さらに検索数を増加して今回の結果を検証する予定である。また、食道腫瘍の発生も多数、観察されたので、同様の解析を実施する予定である。
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Research Products
(14 results)