2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
有地 榮一郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00150459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有地 淑子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60232063)
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Keywords | 舌癌 / FDG-PET / 放射線治療 / MRI / 扁平上皮癌 |
Research Abstract |
口腔癌治療における放射線療法の役割は大きい.特に舌癌では小線源の利用によって,その根治性はいっそう高くなる.治療効果をあらかじめ予測することができれば,照射法や化学療法剤の選択および予後の予測に対して大きな貢献ができる.画像によって,この判定ができれば,その臨床的な有用性は非常におおきい.本研究プロジェクトは舌癌の放射線治療効果を予測する画像所見を原発巣と頸部リンパ節転移巣に分けて見出すことを最終目標とするが,その前段階としては,放射線治療によって画像がどのように変化するかを詳細に把握する必要がある.そのために我々がこれまでの研究で確立してきた,PET, MRI,さらにドップラ超音波装置を駆使する検査法を応用することとした.本年度はまず放射線治療効果判定のために使用されるPET所見を分析することを第1の目的とした.分析の結果,これまで報告されていないfalse-positiveの所見が明らかとなったので,所見やその原因を中心として考察をおこない報告した.舌癌の組織内照射を中心とした放射線治療で根治が得られた後に,PETで以前の病巣部に一致して集積を示す症例が3例見いだされた.これらは,照射の1年以上後にPET検査を行い集積がみられたが,触診やMRなど他の検査では再発は確認できなかった.PET検査後最短のものでも1年5ヶ月の経過観察がなされたが再発はみられなかった。これらの症例は比較的進行したものであり,放射線治療によって腫瘍が消失し線維化等を引き起こしたために,舌筋群の運動のバランスが崩れたものと思われた.それによって,不随意な緊張が引き起こされ,FDGの集積がみられたのではないかと推察した.原発巣が制御された大部分の症例では,FDGの集積がみられないが,ときに上記のような症例が存在することは注意を要することである.
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Research Products
(1 results)