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2007 Fiscal Year Annual Research Report

サリチル酸ナトリウムによる破骨細胞分化制御メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 18592078
Research InstitutionOsaka Dental University

Principal Investigator

澤井 宏文  Osaka Dental University, 歯学部, 助教 (40298823)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堂前 尚親  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
Keywords破骨細胞 / RANKL / ERK / p38 MAPK / アスピリン / サリチル酸ナトリウム / NSAID
Research Abstract

サリチル酸を含む非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の骨代謝に対する影響は、いまだに明確な結論は得られて.いない。アスピリンに代表されるNSAIDにはCOX(シクロオキシゲナーゼ)阻害作用があり、骨芽細胞に作用してPG(プロスタグランジン)E2合成阻害を介してRANKLの発現を阻害し、間接的に破骨細胞分化を抑制することが報告されている。しかし、NSAIDの破骨細胞に対する直接的な影響については明らかではない。
サリチル酸ナトリウムは、消炎鎮痛剤として臨床で広く使用されているが、アスピリンと異なりCOX阻害作用はなく、骨芽細胞のRANKL発現を阻害しないと考えられる。また、サリチル酸ナトリウム(あるいはアスピリン)によりERKが阻害される一方p38は活性化されることが報告されている。RANKLによる破骨細胞分化誘導において、ERKの阻害によっては分化が促進され、p38の阻害によっては分化が抑制されることから、我々はサリチル酸ナトリウムが破骨細胞分化に影響を及ぼすのではないかと推論し実験を行った。
本年度の研究において、RANKLによるマクロファージ様細胞株RAW264の破骨細胞への分化誘導が2.5〜5mMのサリチル酸ナトリウムあるいはアスピリンの添加によって促進されることが明らかになった。他のNSAID(イブプロフェン、メロキシカム、セレコキシブ)では破骨細胞分化誘導は認められなかった。ウェスタンブロット法による検討では、サリチル酸ナトリウムあるいはアスピリンによりERKのリン酸化は阻害されp38のリン酸化は促進されたが、他のNSAIDではERKやp38のリン酸化の変化は認められなかった。これらの結果から、サリチル酸ナトリウムあるいはアスピリンはERKの阻害とp38の活性化を介して破骨細胞分化誘導を促進することが示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 一酸化窒素による破骨細胞分化誘導におけるMAPキナーゼの関与について2007

    • Author(s)
      居波 薫
    • Organizer
      第66回日本矯正歯科学会大会
    • Place of Presentation
      大阪国際会議場
    • Year and Date
      2007-09-19
    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Presentation] アスピリンはMAPKを介してRANKLによるRAWの破骨細胞様細胞への分化を促進する2007

    • Author(s)
      薬師寺 健太郎
    • Organizer
      日本歯周病学会2007春季学術大会(第50回)
    • Place of Presentation
      横須賀芸術劇場
    • Year and Date
      2007-05-17
    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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