2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 達雄 東北大学, 病院, 講師 (20168826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹崎 弘己 東北大学, 病院・講師 (90133991)
安倍 敏 東北大学, 大学院歯学研究科, 助手 (10222647)
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Keywords | コンポジットレジン / 接着強さ / 臨床成績 / 窩壁適合性 / エナメルエッチング / レプリカ法 |
Research Abstract |
新規象牙質ボンディングシステムSI-R20401を使用した歯頚部レジン修復において窩縁部エナメル質との接合状態及びヒト抜去歯に対する接着強さの関連について検討した。 【材料および方法】 引っ張り接着強さ試験 ヒト抜去中切歯の唇面を、耐水研磨紙#320で平坦に削除し、エナメル質または象牙質を露出させた。次いでリン酸にて15秒処理した後SI-R20401を使用したリン酸処理群とリン酸処理をせずそのままSI-R20401を使用した無処理群にコンポジットレジンを填塞し60秒間光照射し硬化させた。24時間37℃蒸留水中に保管後、引っ張り接着強さを測定した。試料の個数は各群6個とした。 臨床成績 唇頬側歯頚部にう蝕やWSDまたは根面う蝕を有する患者に対して、窩洞形成を行い、1と同様の方法にてレジン修復を行なった。その後定期的にリコールし、東北大学修復物経過判定基準に従い臨床成績の評価とレプリカによって辺縁部の適合状態をSEMにて観察した。 【結果】 1.エナメル質に対しては、リン酸処理群が無処理群に対し有意に高い接着強さを示した。いっぽう象牙質においてはリン酸処理の有無によって接着強さに差は無かった。 無処理群、リン酸処理群ともすべての症例において、観察期間中に臨床的不快症状はみられず、臨床成績は良好であった。 3.辺縁部の適合状態をレプリカSEM観察すると、無処理群では、多くの試料において、研磨直後よりレジン辺縁部に微小破折がみられた。一方、リン酸処理群では、ほとんどの試料において、レジン辺縁部に微小破折はみられず、適合状態は良好であった。 【考察および結論】 今回報告したSI-R20401は、無処理群の場合、多くの試料でエナメル質窩縁部に微小破折がみられた。15秒のリン酸処理を併用することにより、接着強さと接合状態は顕著に改善したことから、エナメル質にはリン酸処理を併用することが有効と思われる
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Research Products
(6 results)