2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠藤 達雄 Tohoku University, 病院, 講師 (20168826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹崎 弘己 東北大学, 病院, 講師 (90133991)
安倍 敏 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10222647)
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Keywords | コンポジットレジン / 接着強さ / ボンディングシステム / 照射光量 / 光照射器 |
Research Abstract |
近年、歯科治療において感染防止対策の重要性が広く認識され、コンポジットレジン修復において必須の診療器具である光照射器の先端部分を、病原性微生物やウイルスから保護するための被覆材が使用されるようになってきている。本研究の目的は光照射器先端に被覆材を使用することによる、光照射強度の減衰程度と接着強さに与える影響を調べることにある。 【材料および方法】 1. 照射光量測定 : ハロゲンタイプ14台とLEDタイプ2台計16台の光照射器の照射光量を測定し、さらに照射器先端の被覆材を使用した状態での測定を行い比較した。試料数は各群5とした。 2. 接着強さ測定 : ヒト抜去大臼歯象牙質平坦面に4種のボンディングシステムを適用後、コンポジットレジンを充填し被覆材を使用もしくは不使用での光照射を行った。試料作成後直ちに37℃水中に保管して24時間浸漬後に引っ張り接着強さを測定して比較した。 【結果および考察】 1. 照射光量 : 今回測定に用いた光照射器の照射光量は被覆材使用により最小5%から最大18%、平均12±4%の低下率を示した。分散分析によって被覆材使用により有意に照射光量は低下することが示され、各照射器間にも有意差が認められた。被覆材使用による照射光量低下に比較すると、長期間の照射器使用による光量低下がきわめて大きいため、照射器には定期的な光量の検査が必要であることが示された。 2. 接着強さ : 被覆材の有無によって接着強さに有意差は認められなかった。接着強さ試験に用いたハロゲン照射器の被覆材使用による光量低下は10%であったが、この程度の光量低下では接着強さに影響を与えないものと考えられた。
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