2007 Fiscal Year Annual Research Report
う蝕リスクを考慮した初期う蝕における客観的再石灰化評価ならびにう蝕細菌叢分析
Project/Area Number |
18592083
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
北迫 勇一 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30361702)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
マティン カイルール 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE拠点形成特任講師 (00372433)
田上 順次 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50171567)
|
Keywords | caries / pH censer / demineralization / streptococci / white spot lesion / PCR / remineralization / saliva |
Research Abstract |
東京医科歯科大学歯学部附属病院むし歯外来に来院し、本研究の研究参加に同意を得られた患者8名の口腔内にて、う蝕治療を必要としないエナメル質white spot表層のpH測定を、臨床用微小pHセンサーを用いて開始した。この際に、同被験者から刺激唾液を採取して唾液緩衝能評価を行い、患者個々のカリエスリスクとエナメル質white spot発生頻度との関連性について検討を加えた。再石灰化療法は、ホームケア用品として、再石灰化促進剤CPP-ACP配合MIペーストおよび同ペースト用の全額トレーを配布し、日々使用する様指導した。次回来院時に、white spot表層部のpH測定を再度行って、臨床におけるpH値を指標とした再石灰化評価の可能性について検討を加えた。さらに、Real-time PCRを用いて、刺激唾液中のう蝕原因菌叢を遺伝子学的に分析した。その結果、全8症例において、white spot部の顕著な色調回復は認められなかったものの、white spot表層部におけるpH値の上昇を認めた。これにより、同微小pHセンサーを用いたwhite spot表層pH測定が、口腔内における微細な再石灰化現象を評価する上で有効であることが確認されたとともに、このpH変化が患者のモチベーション維持にも有効であることが示唆された。また、現在のごく限られた症例数では、カリエスリスクとwhite spot発生頻度との関連性は認められず、再石灰化療法中の唾液streptococci比率にも顕著な変化を認めなかった。
|
Research Products
(5 results)