2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592100
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
高橋 賢 Tokyo Dental College, 歯学部, 講師 (30307384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁科 牧子 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (60276988)
渋川 義幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30276969)
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Keywords | 歯学 / 咬合 / 脳・神経 |
Research Abstract |
本年度も昨年度同様、CO2レーザーを用い、疼痛刺激を手首に与えた場合の咬合、非咬合時の脳の反応を全頭型neuromagnetometerで解析を行っている。しかしながらパイロッドスタディの結果に反し、これまでのところ明らかな差異が認められず、現在、引き続き刺激付与法など、実験条件の検討を行っているところである。よって本年度は重心動揺と咬合の関係についての検討を中心に行った。 重心動揺の検討に用いたのは四分割バランサーという機器である。これは体重バランスに関する足底圧を左前、左後。右前、右後の4つのセンサーで測定し、各部の体重や割合を検出することのできる装置である. これまで平衡機能障害が認められず、また、顎関節に自他覚的な異常を認めない個性正常咬合の男性5名について下顎安静位、咬頭嵌合位および各種スプリント介在位にて各部の体重バランスの変化を計測し、検討した。スプリントは前歯部で約2mmの挙上量となるよう調整し、上顎前歯部、上顎左右小臼歯、上顎左右大臼歯の3種類を作製した。 下顎安静位に比較して動揺が減少した者は3例、変わらなかった者は2例であったことから個性正常咬合者においては咬合は重心動揺を安定させる可能性が示唆された。 前歯部のみ接触するスプリントを介在させた場合は4例で下顎安静位に比較し、重心動揺が大きくなった。大臼歯部のみ接触するスプリントを介在させた場合は3例で下顎安静位に比較し、重心動揺が大きくなった。一方、小臼歯部のみ接触するスプリントを介在させた場合、下顎安静位に比較し、重心動揺が大きくなったのは2例に過ぎなかった。このことから前歯部の咬合接触は重心動揺の制御に影響を与えやすい可能性が示唆された。 今後は疼痛刺激を与えた際の重心動揺が咬合接触状態の変化によりどのように変化するのかも検討してゆきたいと考えている。
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