2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨梁をシミュレートした三次元有限要素モデルはインプラント失敗の機構を明らかにする
Project/Area Number |
18592117
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
STEGAROIU Roxana Niigata University, 医歯学系, 准教授 (10303140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
佐藤 裕二 昭和大学, 歯学部, 教授 (70187251)
江尻 貞一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40160361)
黒川 孝一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60215085)
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Keywords | インプラント / μCT / 3次元有限要素モデル |
Research Abstract |
本研究は、インプラント失敗の大きな原因の一つである過大な負担によるインプラント-骨界面の広範囲にわたる骨吸収現象を三次元有限要素解析によって予測する事を目的としている.平成19年度は前年度に作製した骨梁構造をシミュレートした「精密骨梁モデル」と、骨梁を無視した海綿骨部を均質な等方性材料としてシミュレートした「単純均質モデル」を改善したモデル、各々について応力解析を行った。また、応力解析結果から、大型モデルの研究推進を目的とする「精密骨梁モデル」と力学的挙動が等価なモデルから、その「中間モデル」を構築して検討を行った。 特に、三次元骨梁構造計測ソフト(TRI/3D-Bon, RATOC)の改良により三次元画像データの詳細な修正が可能となり、「精密骨梁モデル」の改善が図られ、三次元有限要素ソフト(TRI/3D-FEM, RATOC)を用いた精細な応力解析を行うことができた。今回は荷重条件はそれぞれのモデルの底部を拘束し,インプラント上部にあるアバットメントに垂直に200Nの荷重を加えるものであり、インプラント周囲骨のVon Mises相当応力が測定可能となった。解析結果は「単純均質モデル」では最大相当応力は主にインプラントの底部に集中したが、「精密骨梁モデル」ではさらに高い応力がインプラント周囲骨の広い範囲に認められた。また、インプラントのスクリュー周囲に高い応力が集中する傾向がみられた。その結果から、インプラント-骨界面の全面吸収の機構を探るためには「単純均質モデル」よりも「精密骨梁モデル」を選択することとなった。 さらに、「精密骨梁モデル」の海綿骨部を均質な異方性材料で置換する「中間モデル」を構築したが、モデル作製コストの軽減は評価できるものの、「精密骨梁モデル」と力学的挙動が等価であることについては、今後さらなる解析を進めているところである。
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