2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気泳動を使用したジルコニア系ナノ複合材料の歯冠修復への応用
Project/Area Number |
18592119
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 隆志 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 准教授 (20198211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荘村 泰治 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10154692)
関野 徹 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (20226658)
矢谷 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
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Keywords | ナノ複合化 / ジルコニア / 電気泳動 / セラミックス / ナノ複合材料 / Ce-TZP / Al_2O_3 |
Research Abstract |
セラミック修復物のフレーム材料として幅広く使用されているイットリア安定型ジルコニア(Y-TZP)は低温劣化という欠点をもつ.これに対して,セリア安定型ジルコニア(Ce-TZP)とアルミナ(Al_2O_3)をナノ複合化させた材料は,Y-TZPに匹敵する強度や靭性をもちながら低温劣化を示さない.CAD/CAMシステムと比較して,材料のロスが少なく高価な装置を必要としない電気泳動堆積法(EPD)を用いて,このようなナノ複合材料を成形することができれば,信頼性の高いセラミックフレームが容易に作製できるものと思われる.そこでEPDに最適化した歯科用ジルコニア系ナノ複合材料を開発することを目的として,複合化粉末作製条件,EPD条件の検討を行った. 出発原料には,Ce-TZP(松下電工)とα-Al_2O_3(松下電工)およびγ-Al_2O_3(シーアイ化成)を用いてナノ複合化粉末の作製を試みた.ナノ複合化には粉末冶金的手法を用いた.複合化粉末作製時の仮焼温度,粒度調整方法における条件を変化させて,作製した粉末における微細構造評価を行った.次に,溶媒にエタノールを使用してスラリーを作製し、硝酸を用いて表面電荷を調整した後、200Vの定電圧でEPDを行い、堆積重量の測定を行った。 その結果,Ce-TZPとγ-Al_2O_3を用いて1300℃で仮焼した粉末において均一にマトリックスの結晶粒内に第二相粒子が取り込まれた複合化粒子が確認できた.また,EPDを行うと,仮焼温度が高くなるにつれて拡散反応が促進され粒径が大きくなり,堆積重量が減少する傾向がみられたが,高エネルギーボールミル(遊星型ボールミル)により微細に粒度調整することで堆積重量が増加することが可能であった.高エネルギーボールミルを用いることで粒子を微細に粉砕し、EPDによる堆積量を増加させることで適切な厚みが得られ、セラミッククラウンに応用可能であることが示唆された.
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Research Products
(4 results)