2006 Fiscal Year Annual Research Report
結合組織成長因子(CCN2/CTGF)を用いた顎顔面領域の三次元軟骨再生
Project/Area Number |
18592121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤澤 拓生 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20325096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 高子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00228488)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20112063)
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
上原 淳二 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10379836)
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Keywords | 耳介軟骨 / CTGF / 組織再生 / 細胞移植 / 軟骨再生 |
Research Abstract |
本研究では,ドナーサイトから採取した自己軟骨細胞をCCN2/CTGFとともに培養・増幅し、付形した3次元スキャフォードに播種後に移植する新しい顎顔面再生療法を開発するための基礎研究を行い,以下の知見を得た. 細胞実験にはすべて4周齢の日本白色ウサギの耳介より採取した初代耳介軟骨細胞を用いた. 1.CTGFの細胞増殖に対する効果をMTS assayで評価したところ,50ng/mlのCTGF添加により耳介軟骨細胞の細胞増殖は,細胞播種後5日目と7日目にコントロール群と比較すると有意に促進された. 2.DNA合成に対するCTGFの効果を[^3H]thymidineの取り込みを指標に検討したところ,CTGFは濃度依存性に耳介軟骨細胞のDNA合成を上昇させ,50ng/mlでピークに達した(コントロールの約1.5倍). 3.プロテオグリカン合成に対するCTGFの効果は[^<35>S]sulfateの細胞内への取り込みを指標に検討した.プロテオグリカン合成もDNA合成と同様に添加したCTGFの濃度依存性に上昇し,50ng/mlでピークに達した(コントロール群の約1.4倍). 4.軟骨細胞の分化関連マーカー遺伝子の遺伝子発現に対する効果はリアルタイムPCRにて検討した.50ng/mlのCTGFでコンフルエントに達した耳介軟骨細胞を48時間刺激することにより,CTGFの遺伝子発現は1.9倍,エラスチンの遺伝子発現は5倍,2型コラーゲンの遺伝子発現は1.5倍上昇したが,10型コラーゲンの遺伝子発現には有意な発現上昇は認められなかった.またエラスチンのタンパク産生をビクトリアブルー染色で確認したところ,CTGF添加によりビクトリアブルーの染色性は亢進していた.すなわち,エラスチンのタンパク産生はCTGF添加によりコントロール群と比べると亢進していた.一方,アリザリンレッド染色ではその染色性にコントロール群との差は認められなかった.すなわち,CTGF添加により耳介軟骨細胞の石灰化は誘導されなかった. 5.In vivoにおける軟骨再生に対するCTGFの効果は,細胞ペレットをヌードマウスの背部皮下に移植することで検討した.移植後4週に移植片を取り出したところ,CTGF処理群はコントロール群と比べると移植片の大きさが明らかに大きくなっていた.移植片をサフラニン染色したところ,CTGF群,コントロール群ともにサフラニン染色陽性であったが,CTGF群のほうがその染色性は亢進していた. これらの結果から,CTGFには耳介軟骨細胞においてそのphenotypeを増強する働きがあると考えら,CTGFを弾性軟骨の修復・再生にも応用できる可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)