2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592128
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井上 俊二 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40291447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00294570)
濱田 泰三 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50034244)
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Keywords | 骨再生 / 幹細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
今年度は口腔内組織に存在する歯槽骨再生用細胞を分取するために以下の研究を行なった。 (1)ヒト歯髄中に存在するヘテロな細胞集団を、表面抗原の相違により分取し、特に骨分化の高い細胞集団に共通した表面抗原マーカーを探索した。そこでCD73,74,106,146,166,271,STRO-1の7種類の表面抗原についてその発現陽性率をFACSを用いて解析した。その結果CD166以外の6つの抗原の発現率は著しく低かったが、CD166陽性率は約20%認められた。そこで、次にCD73を除く上記表面抗原にて細胞をマーキングし、陽性細胞をMACSシステムの磁気ビーズシステムにより分取を試みた。分取した細胞の骨分化能をアリザリンレッド染色法により検討したところ、CD166とCD271陽性細胞群は特に骨分化能が高いことが判明した。 (2)ラット口腔内の歯髄、骨、骨膜、歯肉の4組織から効率よく細胞を採取する方法を検討した。その結果、トリプシンやコラゲナーゼ等の酵素による分散よりも、アウトグロース法による培養のほうが、確実に細胞を採取できることが分かった。採取できる細胞数としては歯肉、歯髄、骨、骨膜の順に多いが、骨と骨膜からの細胞は最初の接着数が著しく低かった。そのため、歯槽骨再生用細胞のソースとしては歯肉か歯髄が適していることが判明した。 このようなデータの結果を踏まえ最終年度となる来年度は、各組織から採取した細胞の骨分化能についてさらなる検討を進めたい。
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