2006 Fiscal Year Annual Research Report
バイオメカニクス特性を応用した義歯支持組織の症型分類
Project/Area Number |
18592139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
下平 修 昭和大学, 歯学部, 講師 (30235684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 裕二 昭和大学, 歯学部, 教授 (70187251)
北川 昇 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80177831)
原 聰 昭和大学, 歯学部, 助手 (50384334)
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Keywords | バイオメカニクス特性 / 義歯支持組織 / 症型分類 / 触診 / 官能評価法 |
Research Abstract |
目的:有床義歯補綴治療に際し,義歯支持組織のバイオメカニクス特性である「粘膜硬さ」は主に触診による術者の主観的感覚で診査され,再現性や普遍性に問題があるため客観的評価は極めて重要である.粘膜硬さの客観的評価法を確立するため,触覚センサープローブの固定方法と接触角度が計測値に及ぼす影響を明らかにし,その補正方法を検討した. 方法:4種類の擬似粘膜を製作し,各種条件下で弾性率を計測した,触覚センサーの接触角度の規定とプローブ先端の滑り防止を目的としたプローブガイドを製作した.接触角度,固定方法,プローブガイドの装着による計測値への影響を分析した.また,同意の得られた有歯顎者1名の義歯支持軟組織の硬さを計測した. 結果:触覚センサーシステムを口腔粘膜の硬さの計測に応用するため,口腔粘膜を想定した擬似粘膜の弾性率を計測し,30。傾斜と各設置条件とプローブガイドの装着による計測への影響を分析した.また,口腔粘膜の弾性率を計測し,触覚センサーシステムの口腔内応用の有用性を検討した.その結果,プローブガイドを装着した場合,4種類の擬似粘膜の全ての計測結果において大きなばらつきはなく,30°に傾けた時の弾性率は0°より大きな値を示した.0°と30°傾斜時の弾性率は直線関係を示した.その回帰式より30°に傾けた際の弾性率から触覚センサーを0°で接触した際の弾性率を16%以内の誤差で算出可能であることが示された. 以上の結果より触覚センサーシステムを用いた口腔内計測時の30°傾斜と固定方法による影響が明らかになり,回帰式による補正を行い弾性率を算出することで,義歯支持軟組織のバイオメカニクス特性である口腔粘膜の硬さを客観的に評価できる可能性が示唆された.
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Research Products
(2 results)