2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592153
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
久保 金弥 朝日大学, 歯学部, 講師 (00329492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 周 朝日大学, 歯学部, 教授 (50229069)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 助教授 (70184364)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (90084780)
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Keywords | 咬合不全 / ストレス / 海馬 / スパイン / 老化促進モデルマウス(SAMP8) / 空間認知能 |
Research Abstract |
咬合不全が誘発するストレスが脳に及ぼす神経学的メカニズムの解明を目的として、本研究では老化促進モデルマウス(SAMP8)を用いて、咬合挙上ストレスが海馬機能に与える影響を行動学的および組織化学的に検討した。具体的には、行動学的検索では咬合挙上ストレスが空間認知能に与える影響をMorris水迷路学習テストにより評価し、それにリンクした海馬神経細胞樹上突起におけるスパインの動態をGolgi-Cox法で組織化学的に検索した。 その結果、Morris水迷路学習テストにおける空間認知能が加齢に伴い低下した。また、老齢SAMP8マウスでは咬合挙上ストレスにより、空間認知能が老齢コントロールマウスに比較して有意に低下した。若齢マウスでは咬合挙上ストレスによる空間認知能への有意な影響は認められなかった。一方、海馬錐体細胞のスパイン数は加齢に伴い減少した。また、咬合挙上ストレスにより空間認知脳の低下した老齢SAMP8マウスでは老齢のコントロールマウスに比較してスパイン数の有意な低下が認められた。また、若齢マウスのスパイン数には咬合挙上ストレスによる有意な影響は認められなかった。これらの結果から、咬合挙上ストレスは海馬への情報入力量を低下させその結果、空間認知能が低下することが示唆された。
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Research Products
(1 results)