2007 Fiscal Year Annual Research Report
レジンセメント接着システムの破壊プロセスの直接観察
Project/Area Number |
18592155
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
若松 宣一 Asahi University, 歯学部, 助教 (00158594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀水 秀男 朝日大学, 歯学部, 講師 (00152877)
飯島 まゆみ 朝日大学, 歯学部, 助教 (80164838)
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Keywords | オールセラミック修復物 / CAD / CAM / 研削加工 / 損傷 / 破壊プロセス / 接着 / レジンセメント |
Research Abstract |
脆性モードで研削加工されたオールセラミック修復物では,研削に起因する損傷が修復物の強さや疲労寿命に大きな影響を与えると考えられている.特に修復物内面は支台歯とレジンセメントで接着されるため,セラミックス/レジンセメント接着システムの破壊プロセスの解明には,修復物内面の研削損傷の評価は不可欠である.しかし,単純な形状に研削加工した場合の損傷の評価は試みられているものの,実際オールセラミック修復物をCAD/CAMを用いて研削加工した場合の損傷の評価,すなわち,損傷の種類や発生する位置,そしてその大きさについては明らかにされていない.そこで平成19年度では,CAD/CAMにより研削加工されたオールセラミッククラウン表層下の損傷の直接観察を試みた. CAD/CAMシステムを用いて,長石系陶材ブロックから研削加工により製作したオールセラミッククラウンを対象とし,Bonded-interface sectioning法とDye impregnation法を用いて研削損傷の直接観察を試みた.その結果,咬頭斜面,軸壁豊隆部,歯頸部,そしてクラウン内面に深さが100〜200μmのMedian亀裂が研削面に垂直に発生していることが分かった.亀裂の中でクラウン内面に発生したMedian亀裂は,咬合力作用下でのオールセラミッククラウン/レジンセメント接着システムの破壊の起点として作用すると考えられる,特に咬合接触面積が大きい場合や修復物の厚みが薄い場合では,咬合力に起因する曲げモーメントが大きく,破壊の起点となる可能性はより高くなると考えられる.
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Research Products
(3 results)