2007 Fiscal Year Annual Research Report
咬合支持の喪失が唾液中ストレスホルモンと免疫グロブリンに及ぼす影響
Project/Area Number |
18592161
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
前田 照太 Osaka Dental University, 歯学部, 准教授 (10103110)
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Keywords | 咬合支持 / 唾液 / 免疫グロブリン / コルチゾール / クロモグラニンA / 精神的ストレス |
Research Abstract |
臼歯部の咬合支持の消失、下顎位などの変化が全身状態と何らかの関連性を持っていると考えられるが、科学的な裏づけを得るにはいたっていない.そこで唾液中のコルチゾール、クロモグラニンA(CgA)および免疫グロブリンA(s-IgA)濃度の測定により、咬合支持の喪失を補綴装置により回復した場合の身体に及ぼす影響をストレスと免疫機能との関係調べた. (1)医員3名を選び、それぞれ義歯に対して何らかの不満を訴えて来院した患者5名ずつを割り当てた.咬合支持域はEichnerの分類B1〜B4とC1とした.同一日の下記の時点で唾液の採取を行った. 初診時、研究に対する同意を得られた直後、不快症状を除く治療直後、帰院直前、後日治療した場合は、治療直前および帰院直前 (2)咬合支持域が一部またはすべてが喪失した患者に対する局部床義歯装着による咬合支持回復の効果 上記同様医員3名に対し、義歯を装着していない患者3名ずつを割り当て,義歯製作過程で、唾液の採取を行い中長期の観察を行った. 上記の(1)、(2)ともに唾液中コルチゾール濃度、CgAおよびs-IgA濃度を測定した. 来院初日の研究に対する同意を得られた直後が最もコルチゾール、CgAともに高い値を示した。来院初日に比較して他の来院日はコルチゾール、CgA濃度ともに低い値を示した.また疼痛のある義歯を装着した患者は、コルチゾール、CgAともに増加し、不快症状がなくなるとそれぞれ低下した。しかしs-IgAは疼痛がある場合には低下する傾向が見られたが、個人差が大きく有意な傾向を示さなかった.また咬合支持のない義歯を装着していないときと、義歯装着時では一定傾向が認められなかった。これは咬合支持の有無の要因以外のストレスの影響が大きいことが考えられたため、今後さらに症例を増やし、それぞれの症状の変化との関連を統計的(相関.因子)に検討している.
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