2007 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍血管内皮の細胞生物学的解析-遺伝子標的治療へのアプローチ
Project/Area Number |
18592164
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
樋田 京子 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (40399952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)
戸塚 靖則 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (80241321)
樋田 泰浩 北海道大学, 北海道大学病院, 特任講師 (30399919)
東野 史裕 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50301891)
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Keywords | 腫瘍血管新生 / 血管内皮細胞 / 血管新生阻害療法 |
Research Abstract |
腫瘍の血管は腫瘍の進展と転移に大きな役割を果たしていることから血管新生阻害療法にはがんの治療法として重要なものであることが認知され始めている。ところが従来の血管新生阻害剤は正常血管内皮細胞を用いて研究開発されたものがほとんどである。申請者らは腫瘍血管内皮の分離と培養に世界に先駆けて成功した後に、それらが正常血管内皮とは様々な点で異なることを報告してきた(Hida K.,et al.Cancer Re2004)。 理想的な血管新生阻害剤を開発するためには、腫瘍血管内皮の生物学的な特異性を把握することが重要である。そのためには腫瘍血管内皮の分離と培養が必須である。そのことを目的として申請者は4つの異なる腫瘍(口腔扁平上皮癌を含む)から純度の高い腫瘍血管内皮細胞を分離することができ、これらが増殖能や遊走能などが高いことなどがわかった。さらに遺伝子の発現パターンをDNA microarrayにて正常血管内皮と比較検討することまで研究を進めることができた。DNA microarrayの3度の解析でしかも、4つの腫瘍血管に共通して発現亢進している遺伝子を汎腫瘍血管内皮マーカー(さらには汎腫瘍マーカー)として重要なものとしてピックアップすることに成功している(マーカーに関して特許出願にむけて準備中)。それらのうち4個の遺伝子は実際のヒトの腫瘍血管にも発現がタンパクレベルで確認でき、23個の遺伝子に関してはSYBRを用いたreal-time PCRによってその発現亢進が確認された。さらにそのうち4つの遺伝子の転写産物の発現を免疫染色でin vivo腫瘍血管内皮に発現していることも確認した。これらは腫瘍血管内皮により特異的な治療薬の標的として重要と考えられた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] E1AF, and ets-oncogene transcription factor, expression highly correlates with malignant phenotype of malignant melanoma through upregulating membrane-type-1 matrix metalloproteinase gene2008
Author(s)
Hata H, Kitamura T, Higashino F, Hida K, Yoshida K, Ohiro Y, Totsuka Y, Kitagawa Y, Shindoh M
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Journal Title
Oncol Rep 19(5)
Pages: 1093-8
Peer Reviewed
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