2006 Fiscal Year Annual Research Report
Nanog遺伝子導入による間葉系細胞の高性能化と骨・軟骨再生医療への応用
Project/Area Number |
18592166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 義道 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (20401119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員(助教相当) (20359623)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員(客員准教授) (30344451)
近津 大地 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30343122)
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Keywords | Nanog遺伝子 / 分化 / 骨・軟骨 |
Research Abstract |
今年度は、株化培養細胞へのNanog遺伝子導入と機能解析を行った。 まず、マウス株化細胞C3H10T1/2、MC3T3-E1、ATDC5におけるNanog遺伝子およびタンパクの発現レベルの変化をPCRならびにWestern blottingで解析したところ、これらの細胞においては、遺伝子レベルあるいはタンパクレベルでのNanogの発現はほとんど検出出来なかった。ついで、上記細胞にvirus vectorを用いてNanog cDNAを一過性に遺伝子導入した際の細胞分化に与える効果を検討したところ、Nanogは骨分化を抑制する機能を有することを示唆する結果が得られた。そこで、細胞分化のみならず、増殖に与える効果、各種シグナル伝達系との関連を解析するためのツールとしてのクローン化細胞の作製を行い、Nanog恒常発現系を樹立した。このNanog恒常発現系を用いた、Nanogの分化・増殖への影響を検討しており、一過性発現系と同様の結果を得ている。また、Nanog RNAiを用いた発現抑制実験を目的としたNanog RNAi virus vectorにも着手している。コンピューターを用いて、理想的と思われるいくつかの標的配列に対するNanog RNAiの設計を行い、効率的な遺伝子ノックダウン効果を示す可能性のある標的配列を選択し、Nanog恒常発現系(Nanogを高発現するC3H10T1/2、MC3T3-E1、ATDC5)にプラスミドトランスフェクションを用いて、設計した各種合成オリゴを導入し、細胞内でのNanog遺伝子およびタンパクの発現レベルの変化PCRで確認し、最も高い遺伝子抑制効果を示すものを検索しており、その配列が同定され次第、レトロウイルス化、アデノウイルス化を予定している。
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