Research Abstract |
前年度作製した新規のミニリコンビナントtype I procollagen cDNA,(1)N-telopeptidepropeptide,D1,D4.4,C-telopeptidepropeptide,(2)N-telopeptidepropeptide,D 1,D 4,D 4.4,C-telopeptidepropeptide,(3)N-telopeptidepropeptide,D1,D4,D4,D4.4,C-telopeptidepropeptide,(4)N-telopeptidepropeptide,D1,D4,D4,D4,D4.4,C-telopeptidepropeptideをHT1080 fibrosarcoma cell,SW-1353 chondrosarcoma cellに遺伝子導入,遺伝子強制発現させた.スクリーニングで選択された,強発現細胞の培養上清からリコンビナント蛋白を回収,アミノ酸シークエンスを行い,蛋白の温度安定性の生化学的解析構造解析を行った.その結果,(3)と(4)のcDNAカセットが最も温度安定性があり,三重らせん形成の安定度も良好であることが証明された.C末端プロペプチドの切断酵素についてはコンドロイチナーゼABC,トリプシン,カイモトリプシン,C-proteinase,N-proteinaseについて検討し,C-proteinase,N-proteinaseが最も良好な結果であった.テロペプチド消化は,ペプシンにて行い,弱酸性溶液として,培養フラスコに塗布して,骨芽細胞様細胞として,MC3T3-E1,軟骨芽細胞様細胞としてATDC5の細胞増殖能について検討した.その結果,(3)と(4)のcDNAカセットにおいて,MC3T3-E1については細胞増殖能が約2倍に,ATDC5については,細胞増殖能は約1.6倍上昇が認められた.また,ウサギ顎関節滑膜由来未分化間葉系細胞を(3)と(4)のcDNAカセットのミニコラーゲンを塗布した培養フラスコで培養,micromass culture法にて軟骨塊を形成させると,軟骨塊は2倍以上の直径となることが,明らかとなった.現在,(3)と(4)のcDNAカセットについて,弱酸性溶液を凍結乾燥処理して,線維化したミニコラーゲンを再生医療スキャフォールドとして微細構造解析,骨再生,骨誘導活性について検討中である.次年度はラット,ウサギの生体内での骨再生,骨誘導について検討することを計画している.
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