Research Abstract |
前年度に作製し,最も温度安定性の高かった (1)N-telopeptidepropeptide, D1, D4, D4, D4.4, C-telopeptidepropeptide (2)N-telopeptidepropeptide, D1, D4, D4, D4, D4.4, C-telopeptidepropeptideをSW-1353 chondrosarcoma cellに遺伝子導入,遺伝子強制発現させた.スクリーニングで選択された強発現細胞のcell factoryシステムによる大量培養を行い,培養上清を回収した.培養上清中のフィブロネクチン,IV型コラーゲンを除去するためカラム精製を行い,リコンビナント蛋白を回収,酢酸緩衝溶液に溶解,C-proteinase, N-proteinase,ペプシン処理後,凍結乾燥した.凍結乾燥処理時間が24時間では黄白色の線維状ミニコラーゲンを,48時間以上行うと線維状からパウダー状へと容易に崩壊した.黄白色の線維状ミニコラーゲンを走査型電子顕微鏡にて観察すると,コラーゲン細線維がネットワークと一部不規則なハニカム構造が観察された.ヒトリコンビナントbone morphogenetic protein (BMP)のドラッグデリバリーシステム(DDS)として,黄白色の線維状ミニコラーゲンとパウダー状ミニコラーゲンを使用,ポジティブDDSコントロールとしてゼラチンカプセル,ネガティブコントロールとしてゼラチンカプセルのみを使用した.ヌードマウス大腿筋膜下へそれぞれ移植したところ,術後2週間で,BMP5μg+黄白色の線維状ミニコラーゲン,BMP5μg+パウダー状ミニコラーゲン,BMP5μg+ゼラチンカプセルで異所性骨化が確認された.骨形成量はBMP5μg+黄白色の線維状ミニコラーゲン,BMP5μg+パウダー状ミニコラーゲンがともに良好であったが,パウダー状ミニコラーゲンでは骨が分散する傾向が認められた.今回作製した機能性ヒトリコンビナントミニコラーゲンは再生医療のスキャフォールドとして有用であることが示された.
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