2006 Fiscal Year Annual Research Report
放射線治療後の被爆顎骨におけるインプラント埋入に関する検討(骨形態計測学的検索)
Project/Area Number |
18592199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴 秀行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60154233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 義明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20214710)
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Keywords | 放射線治療 / 被爆顎骨 / デンタルインプラント |
Research Abstract |
ウサギ顎骨への電子線照射 実験動物には体重約3.2kgの雄性家兎、ニュージーランドホワイト種を6匹、約4週間予備飼育した後、実験に使用した。ペントバルビタールによる経耳静脈麻酔のもと、X線透視下に下顎骨右側のみに下顎切歯と臼歯間の歯牙のない部分すなわちデンタルインプラント埋入部位をターゲットとし、下顎体底部より電子線(6MeV)による外照射を行なった。照射範囲は約4mm×8mmに設定、上顎、および眼球への照射を避けるため、周囲を鉛ブロックにより遮蔽した。照射には対象物の正確な位置決めが欠かせないため、ウサギ固定板を用い、頭部が所定の位置に安定するよう固定器具に改良を加えている。なお、皮膚面からの深達度は10mmとするために10mmのボーラスを介在させた。1回の照射は約12分間で30Gyである。 人工歯根(デンタルインプラント)の埋入 照射後2週、6週12週日、24週、48週後に両側下顎骨内に人工歯根サンプルを埋入した。ペントバルビタールによる経耳静脈麻酔のもと、下顎切歯と臼歯間の歯牙のない部分(右側では照射部位)に直径1mm長さ3mmの純チタン製円柱状人工歯根を皮切下に顎骨側方より埋入した。骨標識として塩酸オキシテトラサイクリンを20mg/kgで7日間の投与間隔で筋注した。さらに検体摘出前日にカルセインを皮下投与し、それぞれの群で埋入4週間後に屠殺(過剰量のバルビツール系麻酔薬の注射による)し、下顎骨を摘出した。摘出された下顎骨はVILLANUEVA骨染色液に浸漬した後、通法に従い樹脂包埋をおこなった。
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