2008 Fiscal Year Annual Research Report
放射線治療後の被爆顎骨におけるインプラント埋入に関する検討(骨形態計測学的検索)
Project/Area Number |
18592199
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柴 秀行 Keio University, 医学部, 講師 (60154233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 義明 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20214710)
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Keywords | 放射線治療 / 被爆顎骨 / インプラント |
Research Abstract |
ウサギ顎骨への電子線照射(30Gy)照射後に埋入(2週、6週、12週、24週、48週後)されたそれぞれの群で埋入4週後に屠殺し、下顎骨を摘出した。摘出された下顎骨はVILLANUEVA骨染色液に浸漬した後、通法に従い樹脂包埋し、人工歯根の長軸に沿った厚さ30-40μmの研磨標本を作製した。標本からは骨構造に関するパラメーターであるインプラント体周囲海綿骨量、骨梁幅、骨梁数さらに石灰化速度やインプラント体との骨接触距離を測定した。データの処理は同一群間での照射群と対照群の有意差(P<0.05)が無くなる期間を特定することとした。その結果、2週後の埋入群ではすべて自然脱落、もしくは骨から遊離した。また24週、48週群では照射群と非照射群でインプラント体周囲海綿骨量、およびインプラント体との骨接触距離において差はみられなかった。そこで新たに照射18週群を追加して実験を行った。すなわち研究の目的である放射線照射後にインプラント体が埋入可能となる期間の測定は照射後6週から18週の間に埋入されたインプラント体周囲の骨形態計測を詳細に行うこととした。今回の実験では照射群と非照射群で各測定項目の有意差が無くなるのは18週であった。これらをヒトの骨形成速度に換算すると、約18ヶ月(1年6ヶ月)である。
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