2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己由来NK/NKT細胞を媒体とした高効率・腫瘍選択的遺伝子療法の研究
Project/Area Number |
18592200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊東 大典 昭和大学, 歯学部, 講師 (40286844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 正泰 昭和大学, 歯学部, 講師 (50193743)
小谷 岳司 昭和大学, 歯学部, 員外助手 (40407440)
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Keywords | NK細胞 / マウス / 移植腫瘍モデル / p16INK4 / B16F10 / 3LL |
Research Abstract |
C57BL6マウスの側背部皮下に#LLまたはB16F10を移植する実験的腫瘍モデルにおいて、腫瘍周囲浸潤免疫細胞の免疫組織科学的解析を行った。B16F10移植腫瘍の周囲には多数の単核球浸潤がみられ、その大部分はCD3e/TCR+T細胞であったが、CD3e-/NK1.1+細胞も3-5%程度認められた。3LL Lewis lung carcinomaモデルでは、腫瘍周囲浸潤単核球の数はB16F10モデルと比較して少なく、NK細胞やMHC classII+細胞(マクロファージ、樹状細胞)の割合も低かった。 腫瘍周囲組織を採取してコラゲナーゼ消化し、percoll density gradientによって単核球を分離した。これらをIL-2/IL-12添加培地で1週間培養することで、CD3e-/NK1.1+細胞は10-15%に高まった。この培養細胞は、51Cr release assayでYAC-1細胞に対する高いcytotoxic activityを有していた。 CD3e-/NK1.1+細胞をmagnetic beads sepalationにて単離し、1x10^4個をB16F10および3LL移植腫瘍(大きさ約10mm)の周囲に注射し、2週間経過観察したところ、B16F10モデルでは腫瘍増殖速度の低下が認められたが、3LLモデルではほとんど変化が見られなかった。Thalidomide処理したマウス骨髄細胞より得られた培養CD3e-/NK1.1+細胞でも同様の結果が得られた。 現在、p16INK4遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクターを作製中であり、平成19年度にこれを用いたin vitroおよびin vivo実験を予定している。
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