2007 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素誘導性転写因子HIFに対する癌細胞特異的分子標的療法の開発
Project/Area Number |
18592201
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
羽鳥 仁志 Showa University, 歯学部, 准教授 (20245814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊島 貴彦 昭和大学, 歯学部, 助教 (90338533)
伊藤 秀寿 昭和大学, 歯学部, 助教 (80384303)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / HIF / 浸潤能 / 増殖能 |
Research Abstract |
1.Hypoxiaが口腔扁平上皮癌細胞の増殖能に与える影響(1)口腔扁平上皮癌細胞株HSC-3、CA9-22の細胞増殖に対する影響を検討したところ、HSC-3、CA9-22両細胞株ともに増殖抑制効果が顕著に認められた。(2)蛋白解析の結果、24時間でHIF-1αの発現n進を認めたが、48時間後には減弱していた。(3)細胞周期におよぼす影響について解析した結果、G1期停止が認められた。(4)5-FUの殺細胞効果に対する影響について検討した結果、殺細胞効果の増強を認めた。(5)p21、p27の発現増強が見られ、cyclin Dの減弱が認められた。(6)Hypoxiaはm-TORのリン酸化を抑制した。 2.口腔扁平上皮癌の浸潤能に対するHypoxiaの影響(1)低酸素環境によりOSCCの浸潤能は充進した。また、低酸素環境で培養したfibroblasitの培養上清を用いることにより、その浸潤能は著明に充進した。(2)HIF-laおよびMMP群の発現について解析したところ、HIF-laの蛋白発現の増強、MMP-2、-9の蛋白発現を認めた。また、活性型MMP-2の発現増強を認めた。(3)fibroblastの培養上清によるOSCCのMMP発現に対する影響について検討したところ、OSCCのMMP-2,MMP-9発現はfibroblastの培養上清を添加することにより充進した。さらに酸素環境で培養したfibroblastの培養上清を加えることでより高い発現充進が認められた。
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