2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
高橋 慎一 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (90197145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 淳子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00208357)
森本 光明 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90174458)
山根 源之 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (80096510)
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Keywords | 歯性病巣 / 掌蹠膿庖症 / ビオチン / 金属アレルギー |
Research Abstract |
(1)掌蹠膿庖症のビオチン投与の臨床効果 14名の掌蹠膿庖症患者にビオチン9mg、3ヶ月間投与し、手・足の皮疹の重症度および合併する関節症状から、ビオチンの有用性を判定し、さらに無効例では、12mgまでの増量を施行した。14名のうち、9名で明らかに有効であると判定された。2名は無効で、残りの3名については、投与開始して3ヶ月以内あるいは12mgまで増量して効果判定中のため、現時点では判定保留である。また、副作用については明らかな症状、検査異常は認められなかった。まだ症例数が少ないので断定的な結論は出せないが、ビオチン投与は効率が高く、副作用の少ない、極めて有用な治療法である可能性が示唆された。 (2)ビオチンの歯性病巣に対する効果 ビオチン投与前の掌蹠膿庖症患者の歯性病巣と投与3ヶ月後の歯性病巣の状態を比較したが、明らかな改善は認められず、逆に悪化する例も経験された。今後さらに症例数を増やして検索する予定であるが、歯性病巣への効果は認められないと考えられる。 (3)ビオチン血中濃度の検討 市販のビオチン測定キット(competitive enzyme-linked assay)を用いてその有用性を検討した。添付されているビオチン標準液を使用したところ、希釈直線性は相関係数が0.998で信頼性が高かった。ただし、血清中のビオチン濃度測定においては、測定下限、上限があることと凍結融解の影響や測定日間変動があることが判明した。従って、内服治療前と内服治療後の検体をまとめて再検査する予定である (4)血中CD4、8細胞数、IL-6、TNF-αの測定 ビオチン治療前後で血中CD4、8細胞数では明らかな変動は認められず、IL-6、TNF-αの変動については一定の傾向が得られていない。今後さらに症例を集積し、統計学的に検討する予定である。
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Research Products
(6 results)