2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境ホルモンが口唇口蓋裂発生に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
18592209
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
新美 照幸 Aichi Gakuin University, 歯学部, 講師 (60291762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏目 長門 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (90183532)
南 克浩 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70346162)
井上 誠 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (50191888)
佐々木 琢磨 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (90109976)
田中 基裕 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (60197481)
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Keywords | ビスフェノールA / 口唇裂 / 先天異常 / 予防 / 胸腺 |
Research Abstract |
口唇口蓋裂自然発生モデルA/J系マウスにおいて,卵胞ホルモンであるエストラジオールおよび環境ホルモンであるビスフェノールA(BPA)が口唇口蓋裂の発生を抑制し,その抑制作用は逆U字型用量特性曲線を示すことを明らかにしてきた。そこで,最終年度として, 1.BPAが示す口唇口蓋裂の発生抑制作用の機序を探るために,間葉系幹細胞から骨分化の段階に深く関与しているエストロゲンレセプターとレチノイン酸レセプター(RAR)との相互関係を調べた。 (1)骨芽細胞様MC3T3-E1細胞を用いて,BPAがRARの発現に及ぼす効果について実験において,10-10〜10-5M BPAはRARの発現レベルには影響を及ぼさなかった。 (2)RARの標的遺伝子であるオステオポンチンのmRNAレベルを増加させ,その作用は10-8Mを最大とした逆U字型の用量特性曲線を示した。これらの結果は,BPAの作用がRARを介したシグナルと深く関わっている可能性を示していた。 2.BPAとRARリガンドの相互作用を調べるために,さらには,口唇口蓋裂の予防薬の開発を目的として,作用が強力で多くの副作用を有するRARリガンドであるall-transレチノイン酸に代わるRARリガンドを95種類の生薬70%エタノール抽出物より探索した。 (1)RARαリガンドとして蒼朮よりアトラクチロジノールを同定した。 (2)丁子よりオイゲノール,イソオイゲノールを単離同定した。 今後,本研究費は終了するが引き続き、これらの化合物がBPAとの共存下で骨形成に関わる遺伝子群の発現にどのように影響を及ぼすかを検討したい。
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