2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯科全身麻酔時の吸入麻酔薬による心筋保護効果におけるアポトーシスの関与の解明
Project/Area Number |
18592210
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
宮前 雅見 Osaka Dental University, 歯学部, 講師 (20298821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
杉岡 伸悟 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (90278573)
小谷 順一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40109327)
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Keywords | sevoflurane / apoptosis / heart / ischemia / guinea pig |
Research Abstract |
イソフルランによる虚血プレコンディショニング(PC)様の心筋保護効果においては再灌流後のアポトーシスの抑制が重要とされている。これにはPI3-kinaseを介したAkt(protein kinase B)の活性化がReperfusion Injury Salvage Kinase(RISK)pathwayの主要な役割を果たしていると考えられている。しかし、セボフルラン(S)によるPC効果においてこの経路が活性化するかどうかは解明されていない。今年はセボフルランによるPCにおける虚血前後のphospho Akt発現の経時的変化を検討した。 【方法】モルモット摘出灌流心で30分間全虚血,120分間再灌流を行なった(CTL)。S(1MAC)を虚血前10分投与してPCを誘発した(SEV)。左心室圧(LVDP)、左心室拡張期圧(LVEDP)、梗塞サイズ(IS)、Western blotによるtotal Aktとphospho Aktの発現を虚血5分、20分、再灌流120分で検討し、群間で比較した。 【結果】再灌流後、SEVではCTLに比べ、LVDPは高値、LVEDPは低値であった。ISはSEVでCTLに比べ有意に縮小した。Western blotによるphospho-Aktの発現はCTLにおいて虚血前と比較して虚血5分、20分で有意に減少し、再灌流10分で有意に増加した。SEVでは虚血中はCTLと同様で再灌流10分では虚血前と比較して有意差はなく、CTL再灌流10分と比較すると有意に発現増強が抑制されていた。 【結論】SによるPCではイソフルランによるPCと異なりPI3-Akt pathwayの関与は低いと考えられる。今後、Extra-cellular signal-regulated kinase(ERK)などの関与を検討する必要がある。
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Research Products
(10 results)