2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大島 邦子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80213693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
原田 英光 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (70271210)
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Keywords | 移植 / 再植 / 歯髄幹細胞 / 器官培養 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
小児歯科臨床では歯の外傷に遭遇することが多いが、外傷後の歯髄治癒過程に関しては不明な点が多々残されており、我々はラットの移植・再植実験系を確立し、その治癒のメカニズム解明に挑んできた。その過程で、再植後の歯髄内に、象牙質でなく骨様組織が形成される場合があることから、歯髄内に多様な分化能をもつ幹細胞が存在する可能性を指摘し、今回、それを証明するため、ES細胞に遺伝子導入してLac-Zレポーター遺伝子を強制発現させたROSA26トランスジェニックマウスを用いた他家移植実験を行った。 3週齢のマウス上顎第一臼歯を抜去後、歯根部および髄床底を除去し、舌下部に他家移植を行った。移植後1,3,5,7,14日後にBrdUを腹腔内投与して分裂細胞をラベルし、2時間後にアルデヒド系固定液にて灌流固定を行い、EDTA脱灰後、舌とともに移植歯のパラフィンおよび凍結切片を作製し、抗BrdU抗体および抗ネスチン抗体による免疫染色、TRAP染色を行い観察した。さらに、LacZ(+)とLacZ(-)のROSA26マウス間で他家移植を行った。 その結果、移植後5-7日後には既存の象牙質に連続して第三象牙質形成が確認され、14日後になると、象牙質から離れた部位で骨組織形成が確認された。また、象牙芽細胞および骨芽細胞へ分化する細胞群はドナー由来であり、骨組織形成にはドナー及びホスト由来の破骨細胞系細胞が関与することが明らかとなった。 舌下部への他家移植実験系により、このような結果が得られたことから、現在、さらに顎骨への歯の他家移植実験系を確立し、歯髄内に存在する硬組織形成細胞の由来を検索しているところである。
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Research Products
(7 results)