2006 Fiscal Year Annual Research Report
ラット咬筋の過活動による損傷への適応変化を明らかにする電気生理学的・組織学的研究
Project/Area Number |
18592248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山崎 幸之助 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 客員教授 (40363650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
原田 秀逸 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60128452)
樋口 逸郎 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80183573)
永田 順子 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (50264429)
吉田 礼子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60244258)
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Keywords | 筋疲労 / 筋損傷 / 刺激 / 咀嚼筋 / 適応変化 |
Research Abstract |
本研究は、異なる過剰活動によって咀嚼筋を疲労、損傷させ、その後適応する筋収縮と適応しない筋収縮を明らかにすることを目的とするものである.具体的には,ラットの咬筋に低頻度刺激と高頻度刺激を与えて筋の疲労と損傷を誘発して一旦再生させ、その後同じ刺激を再び与え、疲労・損傷を調べる。1回目と2回目の疲労と損傷を比較することで、各過剰収縮に対する筋の損傷・再生後の適応(疲労と損傷の低減)を明らかにする。 本年度は,筋の過剰活動を誘発する方法として,従来から実施している電気刺激にかえて,ラットの行動制御による実験系の確立を図った.8週齢の雄のラットを用い,刺激群では,麻酔下でラットの上下切歯にスプリングを固定し、閉口時に抵抗を発生するように調整した。なお,ラットが前肢でスプリングをはずすことを防ぐために,プロテクトシールドを装着させて行った.負荷開始1,3,7日後に屠殺、咬筋の凍結標本を作製し,損傷,再生の評価に必要な染色(HE、酸フォスファターゼ染色、Gomori トリクローム変法、チトクロームcオキシダーゼ染色、NADH染色、ATP染色の組織化学染色)を行った。一方,プロテクトシールドのみ装着したものをコントロール群とし,同様に組織学的検索を行った.その結果,刺激群において,筋細胞の円形化,細胞間隙の増大がみられ,一部でネクローシスとそれに伴う細胞浸潤を認めた. ただし,スプリング負荷による咀嚼筋の疲労の程度には個体差があるため,現在,筋電図による観察を追加し,本実験のプロトコールを再検討中である.
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Research Products
(2 results)