2006 Fiscal Year Annual Research Report
早期老化マウスにおける食物性状変化にリンクする海馬発現遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
18592254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
笹栗 健一 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (10235286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 貞雄 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00084799)
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Keywords | 空間認知記憶能 / Morris水迷路 / 海馬 / 食物性状 / 遺伝子 |
Research Abstract |
平成18年度では、Morris水迷路を用いた行動解析を行える環境を整備できた。すなわち、先ず行動実験におけるタスクによる変化を定量的に検討・解析できるかを(J.Neuroscience 2005;25(6):1532-9.)に基づき、ddy系マウスを用いて検討した。その結果、コントロールに比べ実験群は、優位に空間認知能力が障害されており、再現性ある結果を得られるた。また、これと同時にこの実験系による海馬への影響をimmediately early geneの一つであるc-fosを基準として、免疫染色を行ったところ、実験群にて優位に発現されていることが確認された。さらに、タスクにより空間認知能が障害されていたことから、ラットを用いて海馬錐体細胞におけるテタヌス刺激(高頻度反復刺激)によって誘導されるシナプス伝達の長期増強現象(Long term potentiation : LTP)をマウス同様のタスクを負荷した上で検討した。その結果、マウスを用いた行動実験より得られた結果同様、実験群ではコントロール群に比べLTPの低下現象が認められた。以上の結果から、今後食物性状の変化が海馬機能に及ぼす影響を多方面から検討でき、さらに遺伝子の網羅的解析を、行動実験・免疫染色・電気生理学的手法を指標に新規関連遺伝子を抽出できる可能性があるものと考えられる。
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